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平均2363万円、前年比4割安 石川の新築マンション

8/3(木) 1:32配信

北國新聞社

 不動産情報サービスの東京カンテイ(東京)は、石川県内で2016年に分譲された新築マンションの平均価格(70平方メートル換算)が2363万円となり、15年から4割近く下がったとする調査結果をまとめた。関係者からは高額物件の端境期とする指摘がある一方、ホテル開発と競合し、好立地の用地が確保できず単価が落ちたとの見方も出ている。ただ、金沢市中心部では1億円を超える物件の完成が控えており、「下落は一時的」との声もある。

 東京カンテイによると、石川県内の新築マンションの15年平均価格は3812万円だった。平均価格が平均年収の何倍かを示す「年収倍率」は石川県が15年の10・08倍から5・71倍となり、全国順位は6位から46位に急落した。平均年収は「県民経済計算」に基づいており、石川は16年が414万円で15年と比べ、36万円増えた。

 全国平均は価格が3309万円、年収が436万円、倍率は7・59倍だった。

 北陸新幹線開業前後、マンション開発各社は金沢駅や香林坊に近く、幹線道路に面した「一等地」に物件を建設し、平均価格を押し上げた。東京カンテイの担当者は「16年は落ち着いたが、今年は再び上昇するだろう」と分析した。

 今年、三菱地所レジデンス(東京)は金沢市下堤町に建設する「ザ・パークハウス金沢城公園」の販売を始めた。7月の第1期販売は3430万~6050万円の35戸が即日完売した。国道157号沿いという立地の良さもあり、6月に開設したモデルルームには既に約200組が来場した。最上階の販売価格は1億円を超える。

 タカラレーベン(東京)も同市大手町、駅西本町3丁目で建設する。生井孝典北陸営業所長は「良い土地が見つかれば、他でも開発したい」と意欲を見せる。

 ところが、金沢市内ではホテル開発ラッシュのあおりを受け、用地の仕入れが難航し始めたという。

 エステック不動産投資顧問(金沢市)の武部勝社長によると、ホテルは数十年という長期間で投資額の回収を見込むが、マンションは販売で全てを回収するため、仕入価格はホテルの方が高めの予算を設定できる。武部氏は「マンション側は以前のように良い土地を押さえられなくなった」と指摘する。

 大和ハウス工業(大阪市)も「金沢駅から香林坊にかけてのエリアは、まだ県内外から需要があるはずだが、建築費の高騰に加え、仕入れ難がネックになっている」(マンション事業推進部)とする。

 近年は三菱地所レジデンスや積和不動産中部(名古屋市)も金沢に進出した。大和ハウス工業の担当者は「一昔前より競争が激しい。地価上昇に合わせて販売価格も上がりがちだが、あまり高くなると地元から引き合いがなくなり、市場が縮小しかねない」と懸念した。

北國新聞社

最終更新:8/3(木) 1:32
北國新聞社

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