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安倍首相:「仕事人内閣」で政権立て直し-支持率回復が課題

8/3(木) 8:18配信

Bloomberg

安倍晋三首相は3日、自民党役員人事と内閣改造を行った。支持率が下落する中、閣僚経験者を要所に配置した「結果本位の仕事人内閣」と位置付け、態勢の立て直しを図る。「ポスト安倍」候補とされる岸田文雄前外相を党政調会長、野田聖子元党総務会長を総務相に起用した。

安倍首相は同日の記者会見で、加計学園問題などへの対応について「深く反省し、国民の皆さまにおわび申し上げたい」と陳謝。今後は「一つ一つの政策課題にしっかりと結果を出すことで国民の信頼回復に向けて一歩一歩、努力を重ねる」と述べた。

内閣改造では麻生太郎副総理兼財務相と菅義偉官房長官が続投。経済再生担当相は茂木敏充前党政調会長、外相は河野太郎氏が就任する。稲田朋美氏が辞任したばかりの防衛相には、小野寺五典元防衛相を再起用した。

党執行部については二階俊博幹事長を留任させた上で、総務会長に竹下亘前国会対策委員長を充てた。安倍首相が同日午前の臨時総務会で発表した。二階氏は幹事長代行に萩生田光一、竹下氏の後任の国対委員長に森山裕両氏が就くことを明らかにした。

大和証券の高橋卓也シニアストラテジストは3日の電話取材で、内閣改造は「特段サプライズもない」と指摘した。河野氏を外相、政権に距離を置いてきた野田氏を総務相に起用したことなどは「支持を広げる点では良いかもしれない」と分析。「支持率が下げ止まる効果はあるし、これでさらに悪化することもなくなる」とも述べ、「株式市場にややプラス」との見方を示した。

内閣支持率

内閣支持率は、森友学園への国有地払い下げや加計学園の獣医学部新設問題への批判、閣僚の失言、自民党所属議員の不祥事も相次いだことから急落。7月の東京都議選では自民党の獲得議席が過去最低の23にとどまった。毎日新聞が7月22、23両日に実施した世論調査で内閣支持率は26%と2012年12月の第2次安倍内閣発足後、初めて20%台に落ち込んだ。

政調会長に就任した岸田氏は宮沢喜一氏ら4人の首相を輩出した派閥「宏池会」(岸田派)の会長で衆院当選8期目。第2次安倍政権発足以降、4年半以上にわたって外相を務めた。会見では「党の信頼回復に向けて努力したい」と述べた。野田総務相は安倍首相が無投票で再選した15年の党総裁選に出馬を模索した経緯がある。

東京大学大学院の内山融教授は、政権のイメージを決定的に悪くしたのは安倍首相と菅官房長官の対応だとし、内閣改造による支持率回復には懐疑的だ。森友学園、加計学園、防衛省の日報問題とすべての疑念が払拭(ふっしょく)できてない状態であるとして、地方では「次の選挙の顔が安倍首相でよいのか」との声もあるという。

安倍首相の記者会見を受け、見出し、第1、2段落を変更します.

Yuki Hagiwara

最終更新:8/3(木) 19:59
Bloomberg