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日本株は嵐の前の静けさか、夏以降に急変動も-楽観市場は要注意

8/2(水) 6:38配信

Bloomberg

ことし上期の値幅比率が10年ぶりの低水準となった日経平均株価は、下期に入ると日々の変動がさらに小さくなった。2001年以降、上期の動きが小さいと下期に大きく変動するという経験則があり、投資家は低ボラティリティーに安心している場合ではないのかもしれない。

日経平均の1-6月の高値(2万0230円)と安値(1万8335円)の差を前年の終値で割ったことし上期の値幅比率は9.91%。同比率が10%を下回るのは01年以降では3度しかなく、最も低かった07年の9.3%に次ぐ2番目の低さだった。

7月に入ると日経平均はこう着色を強め、同月では取引時間中に前日比で1%以上動いた日がなかった。これはことし初めてのことだ。日経平均ボラティリティー指数は26日に12.23と、10年11月の算出開始以来の最低を更新。米国でもシカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数(VIX)が21日に1993年12月以来の水準に落ち込み、ボラティリティー低下は世界的な傾向となっている。

穏やかな相場が続くが、これは「嵐の前の静けさ」と、大和証券投資戦略部の石黒英之シニアストラテジストは判断している。21世紀に入ってから、「日経平均の年前半のボラティリティーが低いと、もれなく年後半はボラティリティーが拡大している」ためだ。最も低かった07年は仏BNPパリバを発端とするサブプライム問題の影響で年後半に2倍に拡大、3番目の05年は郵政解散で4倍、4番目の14年も下半期に6割増えた。

JPモルガン・アセット・マネジメントの重見吉徳グローバル・マーケット・ストラテジストは、グローバルに低ボラティリティーが恒常化しているため投資家がその特異さに気づきにくい心理にあることを指摘する。「どこかでこの上昇相場が終わると思いながらも、いつ終わるか分からないため買っているという印象」だとした上で、「それがまさに上昇相場の終わりに近いような動き。問題はいつ、何によって調整が起こるのかは誰にも分からないことだ」と同氏は言う。

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最終更新:8/2(水) 13:14
Bloomberg