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<森友学園>籠池容疑者 国有地「0円で買いたい」要求

8/4(金) 7:00配信

毎日新聞

 学校法人「森友学園」(大阪市)に国有地が格安で売却された問題で、詐欺容疑で逮捕された前理事長の籠池泰典(64)と妻諄子(60)の両容疑者が売買契約(昨年6月)に向けた国側との交渉時、地中のごみを理由に損害賠償をちらつかせ、「0円で買いたい」と要求していたことが、関係者への取材で分かった。国側は土壌改良にかかった費用以下では売れないと回答。最終的に、わずかに上回る1億3400万円で売却した。

 大阪地検特捜部は国側が訴訟を恐れ、学園側に有利な判断をした可能性もあるとみて調べる。

 財務省の佐川宣寿(のぶひさ)理財局長(当時)は今年3月15日の衆院財務金融委員会で、「価格を提示したことも、先方からいくらで買いたいと希望があったこともない」と答弁したが、虚偽だった可能性がある。

 学園は大阪府豊中市の国有地で小学校開校を計画。2015年5月、近畿財務局は10年以内の購入を条件に、土地を貸す契約を結んだ。

 土地に鉛などの汚染があったため、学園は土壌改良を実施。国側が工事費約1億3200万円を支払った。

 しかし、16年3月、学園は小学校の建設工事中に新たなごみが見つかったと報告。「国による撤去を待つと開校が遅れる」として購入を申し出た。

 関係者によると、両容疑者や代理人弁護士は同年5月下旬までに財務局や土地を所有する国土交通省大阪航空局と交渉。「開校に間に合わない」として訴訟をちらつかせた。同年3月15日に財務省の国有財産審理室長と面会した際も、名誉校長だった安倍昭恵氏の名前を出したり、「損害賠償を起こさなしゃあない」と怒鳴りつけたりしていた。

 一方、国側は土壌改良工事費を下回る価格では赤字になるため売れないと説明。学園側は1億6000万円を上限と示したという。

 この間の4月、航空局はごみ撤去費を約8億2000万円と算定。財務局は6月、土地の鑑定評価から同額を引いた1億3400万円で学園に売却した。契約には、今後の損害賠償を行わないとの特約が付いた。

 特捜部は、背任容疑で財務局職員らを任意で聴取している。【三上健太郎、岡村崇】

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 ◇森友学園への国有地売却を巡る経緯

<2015年>

5月29日 学園が10年以内に購入する条件で国と借地契約

7~12月 土壌改良工事を実施(国が約1億3200万円負担)

<16年>

3月11日 学園が新たな地中ごみが見つかったと財務局に連絡

3月15日 籠池泰典、諄子の両容疑者が財務省室長と面会

3月24日 学園が土地購入の要望を財務局に伝える

4月14日 航空局がごみ撤去費を約8億2000万円と算定

5月31日 不動産鑑定士が土地価格を9億5600万円と報告

6月20日 ごみ撤去費を差し引いた1億3400万円で売買契約

<17年>

3月10日 学園が小学校開校を断念

最終更新:8/4(金) 7:00
毎日新聞