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ニュートリノ実験で95%=反物質消滅もたらす現象―国際研究グループ

8/4(金) 11:28配信

時事通信

 宇宙誕生時、現在ある物質と同じだけ存在した反物質が消えた謎の解明を目指す国際研究グループは4日、茨城県東海村にある高エネルギー加速器研究機構などの施設から素粒子のニュートリノを発射し、岐阜県飛騨市にある東京大の「スーパーカミオカンデ」で検出する実験の最新成果を発表した。

 反物質が消えた理由を説明できる「CP対称性の破れ」という現象が、ニュートリノで起きている可能性は95%に高まった。2010年1月~今年4月のデータを解析した結果で、昨年8月時点の90%から着実に上昇した。グループ代表の中家剛・京都大教授は「工夫を重ね、今後10年程度で99.7%を目指す」と話している。

 CP対称性の破れは、陽子や中性子を構成するクォークでは日米の加速器実験で確認されており、理論で予想した小林誠、益川敏英両博士が2008年のノーベル物理学賞を受賞した。しかし、クォークより電子の仲間のニュートリノの方がはるかに多く、ニュートリノでも確認する必要がある。

 ニュートリノは3種類あり、空気や地面などを突き抜けて飛ぶ間に種類が変化する。国際研究グループはこの現象を利用し、ニュートリノを発射した場合と、反ニュートリノを発射した場合で変化パターンにはっきりした違いがあれば、CP対称性の破れを確認できると考え、実験を続けている。 

最終更新:8/4(金) 11:36
時事通信