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<プロ野球>どん底から脱出 フォーム改善で大台 鉄腕岩瀬

8/4(金) 23:06配信

毎日新聞

 ○中日6-5巨人●(延長十回・4日、東京ドーム)

 「運があるのかな」。中日の岩瀬は笑った。プロ野球記録に並ぶ949試合目の登板で勝利投手に。数々の修羅場をくぐり抜けてきたベテランへのご褒美となった。

 同点の九回2死一、二塁。左打者の阿部を迎え出番が巡ってきた。右前に運ばれ、満塁で村田。3ボール1ストライクで、「開き直るしかない。押し出しだけはやめよう」と直球を投じる。右飛に仕留め、胸をなでおろした。

 「大きなけがなくやってこられた」。入団した1999年から15年連続で50試合以上に登板した“鉄腕”は、記録達成の要因をこう語る。だが、2014年8月に左肘を痛めてからは、衰えに直面した。連続50試合以上登板と、05年からの連続30セーブ以上のプロ野球記録は14年に途切れた。15年は初めて1軍登板なしに終わった。

 昨年も出場登録・抹消を繰り返し、15試合で防御率6.10。8月6日のDeNA戦(横浜)で900試合を達成した際は、1死も取れずに3失点で逆転される屈辱も味わった。

 それが、今季は一変した。この日で既に45試合。4年ぶりに40試合を超えた。6月は登板全14試合を無失点で抑え、12年ぶりに月間MVPを獲得した。

 復活の背景にはフォームの改善がある。「けがをしたときには完全に迷いの中に入っていたが、投げ方を見つめ直した」。肘に負担がかからないフォームにたどり着いたことで、信頼される投球を取り戻した。

 「投げられなかったことを考えたら、喜びもひとしお」と岩瀬。引退も頭をよぎる、どん底から再び数字を積み上げて、大台に到達した。【藤田健志】

 ▽中日・近藤投手コーチ (スカウト時代に岩瀬を獲得)今年にかける意気込みは例年と違うものだった。厳しい場面も信頼して任せられる投手になってくれた。

最終更新:8/5(土) 0:58
毎日新聞