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キーワード検索はもう古い? 元最年少社員が生み出したグーグルキラー

8/4(金) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

グーグルなどを使ったキーワード検索は、しばしば不毛な試みに感じられる。ヒット件数は数百万を超え、その中から本当に必要な情報を探し出すのは、時間のかかる作業だ。

【画像】NodeのCEOファロン・ファテミ(Falon Fatemi)氏。

サンフランシスコに拠点を置くスタートアップ「Node(ノード)」は、これを変えようとしている。

創業者でCEOのファロン・ファテミ(Falon Fatemi)氏率いるNodeは7月25日(現地時間)、同社がこれまで水面下で進めてきた、情報の見つけ方の現状を変えるという壮大な目標を公表した。人工知能(AI)を利用し、顧客や顧客の事業を適切なタイミングで適切な機会と結びつけることで、同社はウェブ上の「セレンディピティ(予期せぬ出会い)を活性化」したいと考えている。

特許申請中のNodeの技術は、ウェブページではなく、個々の人間、場所、製品、企業をデータベースに分類・記録し、このデータベースを利用して、顧客に商機をもたらすものだ。現時点でデータベースに登録されているプロフィール情報は、約5億件。同社のAIは人間と企業の関係性を理解しており、顧客の個人データをもとにマッチングさせる。

Nodeは現在、セールスフォースに統合されている。顧客が「どの企業が私の製品に最も興味を示す? 」などと問いかければ、Nodeはつながるべき人や物、その結論に至った理由に加え、相手に何を言えばその機会を最大限に活用できるか教えてくれる。Nodeはキーワード入力を必要としない「検索」だ。

「自分が何を探し求めているのか把握できている場合、『検索』は非常に有益だ。しかし私たちは、これまでになく1日に生み出される情報量が多い時代に生きている」とファテミ氏は言う。

Nodeはこれまでに1630万ドル(約18億円)を調達。VCのアバロン・ベンチャーズ(Avalon Ventures)が率いた1080万ドルのシリーズAラウンドには、投資家のマーク・キューバン(Mark Cuban)氏、VCのNEAやカナーン・パートナーズ(Canaan Partners)が参加した。ファテミ氏によると、同社がこれまで水面下で事業を進めてきたのは、正式ローンチの前にNodeの性能を実証するためだった。引き合わせによる顧客収益は1億ドル超、同社が事業者やマーケターにもたらした商機は、収益換算で40億ドル相当だ。

ファテミ氏は起業家一族に生まれた。両親、祖母ともにいくつもの事業を立ち上げてきた。同氏がグーグルに最年少で入社した時、ファテミ氏は19歳の大学生だった。グーグルでは国際展開や戦略的提携を担当し、その後スタートアップ業界でコンサルタントを務めた。

Nodeの起源は、同氏が過去に行った個人的なプロジェクトにある。ファテミ氏は自身の友人と同僚を引き合わせることでどのような成果が生まれたか、過去5年にさかのぼって分析したのだ。つながりのある知人にメールを送り、同氏が橋渡ししたことで何か生まれたか、聞いて回った。その結果、ファテミ氏は自身が行った橋渡しが、何百万ドルもの投資やセールス、提携につながっていたことを発見した。

「適切な人に適切なタイミングで機会を提供する人間関係上のノード(中継点)の役割を、わたし自身が果たしていた」

現在、Nodeは営業やマーケティング分野でプレゼンスを確立することに専念しており、企業が潜在的な収入源を見つけられるよう支援している。しかしファテミ氏は、同社の技術は将来的にほぼ全ての分野で利用できると考えている。デーティング(出会い系)のようなパーソナルかつ複雑な分野もしかりだ。

デーティングアプリのTinder(ティンダー)を例に考えてみよう。同アプリの現在の仕様では、ユーザーにあった相手候補を見つけるには、何百人ものプロフィールをスワイプし、自身の好みをアプリに学習させなければならない。しかしこれがNodeなら、既にユーザー情報(学歴、興味、年齢など)を学習しているため、そのプロセスを省略できる。データベースからふさわしい相手を導き出し、1人と言わず複数のデート相手と引き合わせてくれるだけでなく、なぜその相手がベストマッチなのかも明確に教えてくれる。おまけに最適な口説き文句まで教えてくれるかもしない。

全てがファテミ氏の思惑通りに進めば、Nodeはインターネットの知能レイヤーとして君臨し、全ての人と物の意味や関係を紐解き、明確にしてくれるだろう。それがあなたの次のデート相手だとしても。

[原文:Once Google’s youngest employee, this woman just unveiled a new search company that might make Google worried]

(翻訳:Yuta Machida)