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【八戸三社大祭】兄に憧れる高校生、背中を追い続け念願の大太鼓デビュー

8/4(金) 11:27配信

デーリー東北新聞社

 八戸三社大祭で十六日町山車組に参加する青森県立八戸工業高1年の根城大翔(ひろと)さん(15)。山車組に加わるのは今年が初めてで、念願の大太鼓デビューも果たした。以前は内気な性格だったというが、祭りから受けた影響は大きく、積極的に物事に取り組む大切さを実感。この1カ月間、打ち込んできた太鼓の練習の集大成として、2日の中日や3日のお還(かえ)りの山車運行で、市内外から集まった大勢の見物客を前に堂々の姿を披露した。

 中学時代、山車の上で大太鼓をたたく兄・有翔(ゆうと)さん(19)に憧れ、「いつかあの場所で…」と心を動かされた。今年高校に進学したのを契機に、自ら祭りへ参加することを決めた。

 初めてお囃子(はやし)を練習したのは7月6日の夕方。小太鼓も経験したことのない全くの“素人”で、予想はしていたものの全くうまくいかなかった。

 リズムも合わず、力み過ぎて「バチン」と鈍い音が鳴ってしまう。たたく姿勢も一定せず、悪い癖が出てしまう。有翔さんに「センスがない」「なんでそんなにたたけないんだ」とあきれられた。

 悔しかったが、持ち前の向上心で立ち直った。少しでも上達するため、有翔さんが太鼓をたたく様子をスマートフォンで撮影。通学前や就寝前の約30分間、撮影した動画を見続けた。

 全くぶれない安定したリズムと、たたく時に伸び切った真っすぐな腕。姿勢や腕の振り方に無駄がなく、まるで教科書のようだったという。

 初練習から1週間がたち、リズムが理解できるように。有翔さんに「成長したな」と認められ、自分の太鼓に自信を持つことができた。

 本番前日も動画を見ながら最終確認を繰り返したという根城さん。中心街で行われた2日の夜間運行で初めての勇姿を約10分間披露し、「緊張せずにたたくことができた」と充実した表情を浮かべた。

 仕事があった有翔さんは初舞台には駆け付けられなかったが、「兄には見せられる太鼓ではないので…」と恐縮した様子。兄の背中に追い付くため、来年以降も祭りに参加するつもりだ。

デーリー東北新聞社