ここから本文です

小室哲哉さんも審査員。「未来を作る新興企業」の優勝者は?

8/4(金) 21:48配信

ホウドウキョク

スタートアップの登竜門

インターネット業界の第一線で活躍する経営者たちのほか、アーティストの小室哲哉さんも審査員として参加。そんな注目のイベントが札幌で行われた。

【画像付きの記事を見る】会場では小室哲哉さんのステージも

そのイベントとは、国内外のスタートアップがサービスや技術の質を競うコンテスト「ピッチ・アリーナ」。スタートアップ企業の祭典「B DASH CAMP2017」の目玉として開催されている。

「B DASH CAMP2017」はインターネット業界の第一線で活躍する経営者やスタートアップ企業が集まる招待制のイベントとしては日本最大級の約600人が参加していて、その参加者たちに向けて事業内容を説明できる「ピッチ・アリーナ」はスタートアップ企業にとっては大きな魅力だ。実際、ここで登壇したサービスのほとんどが、アライアンスや資金調達の機会を得ている。

応募条件は3つ。

1. 創業3年未満であること
2. 資金調達額が2億円以下であること
3. デモが可能なプロダクトを持つこと

イノベーションを起こすようなテクノロジーが登場することもあれば、なぜか大企業が見落としている必要なサービスや、伝統的に続いているため誰も変えようとしなかったサービスなどが垣間見えたりするのも魅力だ。

「ピッチ・アリーナ」には、予選を勝ち抜いた6社が本戦に出場した。

企業間の「マッチング」

本戦出場者からよく聞かれたのは「マッチング」。“つなぐ人”がいないために生じている無駄や機会損失をオンラインで補うという考え方だ。UberやAirbnbなど、個人と個人をつなぐサービスが世界で隆盛しているのを反映しているようだ。

ただ、優勝したのは、個人間のやり取りではなく、企業間のマッチングをするサービスだった。

サークルイン株式会社が提供する「shippio(シッピオ)」。いまだに電話・FAX・電子メールでやりとりすることが多い海運業で、荷主と実運送事業者の事務手続きを効率化するウェブサービスだ。コンテナ船や不定期船、航空貨物などの見積り・ブッキング、手続き、出荷など、一連の輸出入が全てウェブ上で行える。

島国の日本ではコンテナの数などが膨大にもかかわらず、日本語の壁などもあって海外から同様のサービスは参入していないため、事業の拡大が見込めるという。

国際貿易のやりとりでいまだにFAXなどペーパーの書類が主流だというのには意外な感じがするが、そうした「ネットワーク化されていない世界」は日本にはまだまだあるという。今回の本戦の中でも、繊維・ファッション業界が廃棄処分していた在庫をオンラインでマッチングして売買できるフリマサイトが熱いピッチを行なっていた。

日本はグローバル展開を目指すスタートアップ企業がアメリカや中国に比べて数十分の一と、比較にならないほど少ない。講演やセッション、ネットワーキングを通じてスタートアップのグローバル展開などを支援する「B DASH CAMP2017」のような取り組みが、日本の未来を変えるような産業を生み出していくのか、今後も注目される。

清水俊宏

最終更新:8/4(金) 21:48
ホウドウキョク