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穏やかな空求め提訴 きょう厚木爆音第5次訴訟

8/4(金) 9:01配信

カナロコ by 神奈川新聞

 日米が共同使用する厚木基地(大和、綾瀬市)の航空機騒音の解消に向け、基地周辺住民が4日、米軍機・自衛隊機の飛行差し止めと損害賠償を国に求める第5次訴訟を横浜地裁に提訴する。昨年12月に終結した第4次訴訟を踏襲して民事訴訟と行政訴訟を同時に提起、悲願である静かな空の実現を目指す。

 訴えを起こすのは大和、綾瀬、海老名、座間、相模原、藤沢、茅ケ崎、東京都町田の8市内に住む6063人。今秋にも追加提訴を予定しており、原告数は過去最多となった4次訴訟の7054人を上回る見込み。原告団は最終的には1万人規模を目指すとしている。

 1~4次訴訟では、騒音の違法状態を認めて国に損害賠償を命じる一方、航空機の飛行差し止めについては退ける判決が確定している。4次訴訟では、横浜地裁と東京高裁が自衛隊機の一部飛行差し止めを初めて命じたが、最高裁で判断が覆され差し止めはかなわなかった。

 住民らは最高裁判決が言い渡されたその日に5次訴訟の提起を決め、準備を進めてきた。民事訴訟と行政訴訟の双方で求める航空機の飛行差し止めが容認されるのかが、最大のポイントになる。

 また、飛行差し止め請求とは別に、新たに騒音解消に向けた米国との協議を日本政府に義務付ける請求も民事訴訟で行う。損害賠償は、請求額を4次訴訟の倍に当たる1人当たり月額4万円とする。

 騒音の最大の発生源となっている米空母艦載機の岩国基地(山口県)への移駐が今夏にも始まる中での訴訟となるが、原告らは「本当に騒音が軽減されるのかは見通せない」などと主張。厚木基地で飛行差し止めを勝ち取ることが岩国の被害軽減にもつながるとの思いで、5度目の法廷闘争に臨む。