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平瀬川支川が憩いの場に 県、河川整備計画策定へ

8/4(金) 17:58配信

カナロコ by 神奈川新聞

 県は、川崎市北部を流れる平瀬川と平瀬川支川の約15年間の整備や管理の内容を定めた「河川整備計画」の素案を作成した。流域の宅地化が進み、台風や集中豪雨で増水被害が出ている同支川の整備が中心。住民の意見を取り入れて市が計画している広場や散策路の整備も盛り込んでおり、住民憩いの場となりそうだ。

 平瀬川は、宮前区水沢から津田山のトンネルなどを経て高津区久地の多摩川に注ぐ長さ7・56キロの1級河川。同支川は、麻生区東百合丘から多摩区を通り宮前区菅生で平瀬川と合流する3・79キロで、うち下流部の2・33キロが1級河川になっている。平瀬川全体と、同支川のあゆみ橋(長沢2丁目)から下流はすでに改修を終え、「3年に1度」といわれる1時間雨量50ミリの大雨に対応。

 計画の中で、整備工事が行われるのは、同橋上流約1キロの県立生田高校裏の長沢4号橋(長沢4丁目)までの1級河川区間が対象となる。

 この区間では、台風や集中豪雨の際、取付水路との合流点付近で床下浸水や道路冠水などの被害が過去20年間に3度発生。このため、川幅を倍以上に広げ、治水安全度を上げる。

 同支川は、環境省のレッドリストに掲載されているドジョウやモノアラガイが生息するなど「都市河川で数少ない自然が残っている箇所」(県河川課)。護岸などの整備では親水性や生態系を考慮して工事する。

 同区間については、市が2010年、地域の住民団体「平瀬川長沢流域協議会」などと連携して同支川改修基本計画を策定。支川沿いの散策路のほか、自然豊かな空間「長沢の森広場」(約400平方メートル)や休憩場所「水辺のテラス」などの整備が記されており、実現に向け動きだす。

 同協議会の岸井洋一会長は「(整備が終わっている)あゆみ橋までアユが遡上(そじょう)するようになった。住民だけではなく、近くの聖マリアンナ医大病院の患者さんも散策できる憩いの場が一刻も早くできれば」と期待している。

 県はホームページなどで素案を公開し、9日まで県民の意見を募集。その結果と国土交通省、市などとの調整を経て、12月ごろに計画を公布する予定だ。