ここから本文です

安倍改造内閣:経済政策継続、再生相交代で強化-財務・経産続投

8/4(金) 6:00配信

Bloomberg

安倍晋三首相は3日行った内閣改造で主要経済閣僚を留任させ、経済再生を最優先課題に掲げる姿勢を示した。

新内閣では防衛や外務を含む19人中14人の閣僚が交代したが、経済政策のかじ取りを担う麻生太郎財務相や世耕弘成経産相は続投する。司令塔となる経済再生相には元経産相で、党政調会長として政策を取り仕切ってきた茂木敏充氏を充てた。教育無償化や人材投資など「人づくり革命」担当相も兼務する。

安倍首相は同日夜の内閣改造後の記者会見で、「安倍内閣はこれからも経済最優先だ。雇用を増やし、賃金を上げる。この経済の好循環をさらに加速することでデフレ脱却を成し遂げる」と言明。茂木再生相には財務相、経産相と力を合わせてアベノミクスをさらに加速させてもらいたいと期待を掛けた。

キャピタル・エコノミクスのマーセル・ティエリアント・シニアエコノミストは3日の電話取材で、安倍首相は主要経済閣僚を留任させることで大きな政策変更はないというメッセージを送ったとみている。野村証券の桑原真樹シニアエコノミストも同日の電話取材で、「挙党態勢を重視するがゆえに、これまでの経済政策との継続性がなくなるのもマイナス。そのバランスを取った顔ぶれ」との見方を示した。

茂木再生相は経済再生をはじめ、税と社会保障の一体改革を中心に担当するほか、環太平洋連携協定(TPP)も任されることになる。再生相は4日の記者会見で、今後の経済財政運営について「政府、日銀でしっかりと連携しながら、あらゆる政策を総動員して、デフレの脱却、力強い成長を作っていきたい」と語った。加計学園問題への批判、閣僚の失言などが相次ぎ、安倍内閣の支持率は低下。今回の改造では、人心一新を掲げて支持率の浮揚を図るとの見方があった。

新内閣は政策運営で難しい判断を迫られる。政府・与党内には支持率回復を狙い、景気対策を伴う今年度補正予算を求める声が浮上。来年度には2020年度基礎的財政収支(PB)黒字化目標を掲げる財政健全化目標の中間評価が予定されているほか、19年10月の10%への消費税率引き上げも迫っている。来年4月に任期を迎える黒田東彦日銀総裁の後任人事も控える。

麻生財務相は同日の会見で、個人や企業が資金を活用しない中、「政府支出が1番大きく期待される」と発言。マイナス金利政策下で、生産性の向上につなげるために「有効需要を作り出していくという面で財政を使わないといけない」と語った。

野村証券の桑原氏は景気情勢が悪くない中、経済対策による支持率引き上げは難しいことから、今年度補正は大規模にはならないと指摘。新内閣の看板政策となる「人づくり革命」の推進で回復を狙うとみている。

第5段落の茂木再生相の発言を差し替えます.

Maiko Takahashi, Connor Cislo

最終更新:8/4(金) 13:55
Bloomberg