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ゴールドマン、クオンツ部門立ち直る-2007年のメルトダウンに学ぶ

8/4(金) 7:03配信

Bloomberg

10年前、クオンツ株式ファンドが世界中で突然変調をきたし、投資家の大脱走を引き起こした。ゴールドマン・サックス・グループは大打撃を受け、1650億ドル(約18兆1600億円)あったクオンツ投資の4分の3を2012年までに失った。

ニューヨークのクオンツ投資戦略(QIS)チームを率いる2人のパートナーの1人、ゲーリー・クロプフカ氏は2007年8月の苦しかった夏が忘れられない。それでもチームはクオンツ投資への信頼を失わず、レバレッジを減らし多様性を高めて戦略の再構築を開始した。

10年後の今、クオンツ部門は確固たる地位を取り戻した。ビッグデータ投資信託やスマートベータなどの商品で1100億ドル程度を運用している。しかし今や、ほとんど全ての資産運用会社がクオンツ投資を追求しており、競争は厳しい。いずれも似たようなファクターに基づいて投資し、上場投資信託(ETF)では手数料がほぼゼロに落ちた。

「われわれは本腰を入れ、学んだ教訓を基にクオンツ事業の立て直しに取り組んだ」とクロプフカ氏(45)はニューヨークのゴールドマン本社でインタビューに答え語った。

サブプライム住宅ローン市場の問題が見え始めたばかりの2007年8月6日からの週に、多数のロングショート戦略クオンツファンドが突然巨額の損失に見舞われた。マサチューセッツ工科大学(MIT)のアンドルー・ロー教授らは、1社かそれ以上が大規模なクオンツポートフォリオを急速に巻き戻したことがきっかけになった可能性があると指摘。恐らくはマージンコールかリスク圧縮の結果だろうと分析した。これが「クオンツ戦略で構築されていた類似のポートフォリオの投げ売り的な清算につながった」のだろうと、07年の論文に記した。

ゴールドマンで震源となったのは「グローバル・エクイティ・オポチュニティーズ」というヘッジファンドだった。同ファンドは07年8月に23%の損失を出した。ゴールドマンはリポートで、レバレッジ活用と同じ取引を真似たファンドがあまりにも多かったことを損失の原因に挙げ、「クオンツ運用者が長期的に成功するにはもっと独自のファクターに基づかなければならない」と記述した。

QIS部門は今日、レバレッジの活用は一部にとどめるとともに、特定の取引に過度の偏りがないか市場を監視している。「持続的で一貫した」リターンを目指し、ベンチマークを上回るリターンである「アルファ」を得るためにあまり無理をすることはしないと、クロプフカ氏が語った。

原題:Goldman’s Quant Unit Rebuilt on Lessons Learned in 2007 Meltdown(抜粋)

Charles Stein

最終更新:8/4(金) 7:03
Bloomberg