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神栖防災アリーナ 10月にも住民投票へ

8/5(土) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

神栖市が同市木崎に建設中の「神栖中央公園防災アリーナ(仮称)」を巡り、事業規模見直しに対する賛否を問う住民投票条例案を審議する市議会臨時会が4日開かれ、条例案の文言の一部を差し替えた修正案を、賛成11反対9(棄権1、欠席1)の賛成多数で可決した。条例は近く施行され、10月にも住民投票が実施される見通しになった。条例案を直接請求した「かみす市民の会」共同代表責任者、伯耆(ほうき)進さん(68)は「次の段階に踏み出せるということで身の引き締まる思い」と述べた。

同日の本会議には、大槻邦夫議長を含む全23人中22人が出席。同条例案を直接請求した市民の会を代表して伯耆さんが意見陳述し「巨額な予算投資が市民に十分周知されていない。事業の規模を縮小し、地域医療の充実に予算投資すべき」などと改めて主張した。

討論で、条例案に賛成の市議は「必要な署名1530人の5倍近くの署名が提出された。市民の意思と理解を表明するために住民投票は必要」と訴えた。一方、反対の市議は「議会は自らを否定するようなもの。いたずらにとどまれば、多くの市民の期待と信頼を裏切る」などと強調した。

質疑の際、条例案の「条例の執行日」を「条例の施行日」に改める修正動議が議員から出され、全会一致で承認された。この後、議長と欠席者1人、退席者1人を除く20人で起立採決した結果、文言の一部を修正した条例案が可決された。

条例案によると、住民投票は選挙権のある市民が参加し、防災アリーナ計画の規模の見直しについて、賛成は「○」、反対は「×」を投票用紙に記入する方法で実施する。投票日は条例施行日から60日以内の日曜日で市長が定めるとし、市長および市議会は住民投票の結果を尊重しなければならないとする。

条例案の可決を受け、保立一男市長は「このような結果になり、誠に残念だが、今後は条例に基づき粛々と進める」とし、現在進めている工事について「今回の可決で中断はせず、進めていく」と、工事を続ける考えを示した。

市によると、投票日は10月1日が候補日として挙がっている。経費は約2400万円を見込む。

防災アリーナは既に5月に着工し、2019年3月の完成を目指している。市によると、現在、基礎工事が行われ、建物の骨組みとなる鉄骨の製造なども始まっている。(関口沙弥加)

★防災アリーナ
鉄骨造り2階建て延べ床面積約1万9千平方メートル。敷地面積は約2万9千平方メートル。バスケットボールコート3面のメインアリーナ、競泳用25メートルプール(8コース)、観客席300席の音楽ホールなどの複合施設。災害時は最大約1万人の避難者を収容できる。2019年3月完成、同6月開館を目指す。事業費は施設整備費約121億円と15年間の運営・維持管理費を合わせた計約171億円。

茨城新聞社