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中3自殺、県に新調査委 いじめで異例の対応

8/5(土) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

2015年11月に「いじめられたくない」と日記に書き残して取手市立中学3年の中島菜保子さん=当時(15)=が自殺した問題で、県は4日、自殺の原因を調べる新たな調査委員会を県知事の下に設置すると明らかにした。いじめ防止対策推進法では、調査委は市教委か学校に設置すると定められており、遺族の意向を酌んだ異例の対応となった。同日、両親に伝えた。

新たな調査委は県知事の下に設置し、県が主体となって自殺の原因などについて調査する。事務局は知事部局に置く。委員については同推進法の趣旨を踏まえ、遺族側と協議した上で選任する。調査は文部科学省の助言を受けながら、協議する。

新たな調査委は地方自治法に基づき、県が取手市から同推進法の事務委託を受けることで設置が可能になった。設置条件として、取手市議会と県議会の議決を経て、県条例の制定が必要になるという。9~10月に開催予定の市や県の定例議会に提案される見通し。

同日、菜保子さんの両親が県庁を訪れ、県教委の小野寺俊教育長が回答書を手渡した。橋本昌知事は「遺族の思いにできる限り応えようと検討を重ねた。法律の問題もあり時間がかかったが、菜保子さんの思いを胸に事実関係を明らかにしたい」と話した。

菜保子さんの父、中島考宜さんは「おおむね要望に添った回答となった。しっかりと調査してほしい」と述べた。

問題を巡っては、取手市教委は当初、菜保子さんの自殺が同推進法に基づく「重大事態」に該当しないと議決し、第三者調査委を設置。しかし、文部科学省から対応の不備を指摘され、議決を撤回、6月には同調査委を解散した。遺族は7月、新しい調査委は取手市ではなく、県に設置し、遺族の推薦する委員を加えるよう要望していた。(朝倉洋)

茨城新聞社