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シャンソン「静岡県内試合ゼロ」回避 県バスケ協関与せず実施

8/5(土) 7:55配信

@S[アットエス] by 静岡新聞SBS

 10月に開幕するバスケットボール女子Wリーグで、シャンソン化粧品(静岡市)の地元戦が開かれない異例の事態が回避されることが、4日までに固まった。18年1月に富士市と藤枝市で計2試合が行われる。静岡県バスケットボール協会内の基金問題を巡る対立が「県内試合ゼロ」を招いたとの見方がある中、チーム側と地元の自治体やバスケ関係者が協力し、開催にこぎ着けた。ただ、これまで地元戦を運営してきた県協会とチームの間でしこりが残りそうだ。

 チーム関係者によると、シャンソンの地元戦は例年、4試合程度。過去18シーズンで、県内で試合が開かれないことはなかった。

 今年3月、県協会の副会長を当時務めていたシャンソンの杉山明宏女子バスケットボール部長が「来季地元戦を開催できなくなった」と発表、理由について「(基金問題で対立する)理事長ら事務局側による報復」と説明した。これに対し、当時の理事長は「女子日本リーグ機構(WJBL)に正規に申請したが、他県と競合したため」と反論。WJBLは「申請は提出された。さまざまな要素で競合相手側の開催になった」としていた。

 チームには県内バスケ関係者から「協会内の対立とシャンソンの県内試合の開催は別の話でおかしい」「ファンのために地元で試合をやるべき」などの声が寄せられた。

 その後、WJBLからチーム側に「シャンソン-山梨戦2試合の会場が決まっていない」と再応募の打診があった。チーム側は静岡市や志太・榛原地区、富士市の行政やバスケ関係者に直接声を掛け、1月27日に富士市、28日に藤枝市で開催することになった。

 シャンソンの県内試合はこれまで県協会が運営に関わってきたが、1月の2試合は県協会の関与なしで実施が決まった。チーム担当者は「2018年度のシーズンは6試合程度を開催する方向で直接、地元と協議したい」と話した。



 <メモ>静岡県バスケットボール協会基金問題 1990年代に静岡市で2度開催された五輪女子アジア予選で生じた基金を巡り、2016年に協会内で対立が起きた。当時の川村修会長(シャンソン化粧品社長)や杉山明宏副会長(シャンソン化粧品女子バスケットボール部長)は「県や静岡市からの補助金が原資の大会余剰金を一部役員が裏金にし、流用した」として自治体への返還を主張した。これに対し、当時の渡辺正知理事長ら事務局側は「公金が入っていたとの認識はない」と反発した。県は17年3月、基金から出金された約1千万円が使途不明になっていることなどを問題視し、「事務執行が不適切」として協会に是正を勧告、日本バスケットボール協会は4月に調査のため基金の使用凍結を通達した。川村氏、杉山氏、渡辺氏は辞任し、協会は5月に新体制で一般社団法人に移行した。

静岡新聞社