ここから本文です

光圀公のベニバナ復活 那珂「鈴木家住宅」

8/5(土) 10:00配信

茨城新聞クロスアイ

徳川光圀と親交のあったベニバナ長者、鈴木市十郎宅でベニバナが復活-。那珂市額田南郷の県指定文化財「鈴木家住宅」敷地内の畑で5日から7日まで3日間、ベニバナの観賞会が開かれる。鈴木家の分家筋の人たちが中心になって昨年旗揚げした市紅花会(鈴木孝和会長)と市観光ボランティアガイド那珂(小田部一彦会長)が栽培したもので、紅花会事務局長の安正敏さんは「鈴木家ではベニバナは光圀公の贈り物といわれてきた」と話す。

市紅花会の会員は那珂市のほか、水戸市や東海村などの約30人。5月に古来種のとげのあるベニバナの種をまき、7月に入って黄色い花が咲き始めた。ベニバナはキク科の一年草。江戸時代には染料や口紅、頬紅の原料などとして広く流通し珍重された。

鈴木家は江戸時代の庄屋で、光圀の娘を嫁に迎えたほどの旧家。住宅は寄せ棟造り・かやぶき屋根で、内部は8畳2間。光圀が西山荘を往復する途中に立ち寄り、宿泊にも使われたという書院がある。二つの部屋の境の梁(はり)には釘隠(くぎかくし)にベニバナの彫り物がある。庭には光圀のお手植えと伝わるモチノキの大樹2本がある。

住宅の奥にある畑には約千平方メートルでベニバナを栽培。草丈70~80センチのベニバナには小ぶりの花が咲きそろい、黄色や赤色などあでやかに咲いている。観賞会では来訪者にベニバナを配るなどを企画している。

安さんは「ベニバナの栽培では山形県より古い産地。かつての歴史や業績を地域の人たちに知ってもらいたい。祖先をしのんで江戸時代のベニバナにより近いものを栽培した。今後、組織強化を図り、栽培方法を工夫して観賞会を続けたい」と話していた。

観賞会の時間は午前10時~午後4時。(萩庭健司)

茨城新聞社