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千葉大と市川の洋菓子店協力「はちみつドーナツ」人気

8/5(土) 7:55配信

産経新聞

 千葉大が生産したハチミツを使った市川市の老舗洋菓子店「創作洋菓子モンペリエ」の新商品が好評を博している。同大と千葉興業銀行が締結した「連携協力に関する基本協定書」に基づき、モンペリエと取引があった千葉興銀が仲介する形で、共同の商品開発が実現した。地産地消や地域活性化に貢献する取り組みとして注目を集めそうだ。

 6月20日から市川市のモンペリエ本店とJR千葉駅の駅ナカで販売されている「はちみつドーナツ」。開発を担当したモンペリエの神保里香社長(49)によると、同店で販売している別のドーナツよりもやや割高な1個180円だが、販売開始直後から「1日に200から300個も売れる人気」という。予約も多いが、使用できるハチミツの量が限られていることから生産数が増やせないうえ、土産物などとしても人気のため品薄の状態が続いている。

 千葉大柏の葉キャンパスでは、研究の一環でさまざまな果物や野菜を栽培し、その受粉のために平成19年からミツバチも飼育している。同大環境健康フィールド科学センターの三輪正幸助教(36)によると、そのミツバチの巣箱から採取したハチミツを近隣住民や来場者に販売したり、ハチミツを使った商品の共同開発に取り組んだりしていたが、活用の範囲は柏市近辺に限られていた。今回の提携は「地産地消の取り組みが広がった点で意義がある」と話す。

 今後については、「商品に満足せず、市民の皆さんから得られたニーズを研究や教育活動に生かしていきたい」とも語る。

 一方、モンペリエはこれまでにも経済産業省の「地域産業支援活用事業」の認定を受け、県産の梨を使ったケーキやゼリーの製造・販売により、地産地消や地域経済活性化に取り組んできた。そして今回は、取引がある千葉興銀からの紹介を受け、千葉大産の果物などを使用した商品開発に着手。その中で、一年を通じて安定的な供給が見込めるハチミツに着目したという。

 開発にあたっては、ハチミツの風味を生かすことに重点を置き、焼き上げる段階で風味が飛んでしまうのを防ぐため「生地に練り込む段階と仕上げで従来の2倍のハチミツを使うことで、しっとりとした食感と豊かな風味を出すことができた」と神保社長は明かす。

 「地域の大学が作った農産物を使った商品はブランドの強化にもつながる」と神保社長。今後も地産地消と地域経済活性化への取り組みに意欲を見せる。

 千葉興銀法人戦略部の担当者は「こうしたマッチングを進めることで、県が進めている“千産千消”にも貢献できる。成功事例を増やしていきたい」としている。(永田岳彦)

最終更新:8/5(土) 7:55
産経新聞