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女性の起業支援本格化 「WISやまぐち」、2年で6社独立

8/5(土) 7:55配信

産経新聞

 山口県で女性による起業を支援するコンサルティング企業「女性創業応援やまぐち」(愛称・WISやまぐち、山口市)の活動が本格化している。設立から2年で6社が「独り立ち」し、現在は、手作り高級せっけん販売の「フルールパルレ」と、事業所内の保育所開設支援などを目指す「紬~つむぎ~」の2事業者を支援する。さらに女性起業家の掘り起こしに力を入れる。 (大森貴弘)

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 WISやまぐちは平成27年4月、山口県と山口銀行(下関市)などが出資して設立した。女性起業家に特化した支援組織は全国でも珍しく、注目を集めた。

 一般的に女性の起業はハードルが高い。自宅など融資の担保となる財産が少ないうえ、結婚・出産で仕事のキャリアが途絶え、経験が不足しがちなことが理由だ。中小企業白書によると、起業家に占める女性の比率は3割程度にとどまる。

 ただ、「起業したい」と考える女性は少なくない。

 WISやまぐちの設立に当たって、山口県産にこだわった日本酒の販売や、車いすでも入れる美容室など、さまざまな事業プランが寄せられた。

 支援対象として6事業者を選定した。計4800万円の資金を「委託料」として提供し、販路開拓など経営指導も行った。この結果、いずれの事業者も事業を軌道に乗せた。WISやまぐちはすでに、委託料の回収も終えたという。

 昨年9月、2事業者の支援を開始した。「フルールパルレ」と「紬~つむぎ~」で、計1千万円を提供した。法律相談なども継続的に実施しており、2事業者は今年、本格的に事業に取り組む。

 WISやまぐちの杉山敏美社長(55)は「今後、事業計画ができている人だけでなく、その前段階を学べる仕組みも作りたい。起業希望者の掘り起こしが可能になり、支援活動もより活発になる」と語った。

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 カモミールなど天然素材を使った高級せっけん「紳士のたしなみ」を販売する。1個3240円からと高価格だが、「しっとりとした使い心地は必ず満足してもらえる」と自負する。

 高校1年の次男が小学生のころ、アトピー性皮膚炎に悩んだ。その経験から、誰もが安心して使えるせっけん、しかも香りで心が穏やかになるようなせっけんの販売を決めた。

 男性へのプレゼントとして、幅広い年代層の女性に購入してもらえる商品を考えた。商品名は「紳士のたしなみ石けん」とし、パッケージは黒を基調にした。

 今年6月18日の「父の日」から、山口市の井筒屋山口店で販売を始めた。山口県岩国市内の高級ホテルとも商談中で、売店での販売に加え、アメニティや結婚式の引き出物としての導入も狙う。

 今年末までに法人化し、専用ホームページも開設する。通信販売の本格化も目指す。

 「1回買った人は、きっとリピーターになってくれる。そう自信をもって売っていきたいですね」

最終更新:8/5(土) 7:55
産経新聞