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ダウンロード数11億、中国人は「IT神器」で美を手に入れる

8/5(土) 19:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

中国の若者の間で有名な言葉の1つに、「アジア四大妖術」がある。「美しくなるための術」を指し、うち3つは日本の「化粧術」、韓国の「美容整形術」、タイの「性転換術」だ。

【画像つき記事はこちら】左から、スマホで自分(王夢夢)を撮影した画像、美図秀秀でワンクリック加工した画像、「次元突破」機能を使った画像

残る1つは、中国の「画像加工術」。中国は20世紀に加工製造で、21世紀はITで世界の大国に成長した。その2つの技術を組み合わせ、私たちは、お金も腕もかけずに、「美」を手に入れられるようになった。

投稿写真は「私」が中心

SNSで写真をシェアするのは、世界の若者共通の行為かもしれないが、日本と中国を比べてみると、日本人が投稿する写真は景色や食べ物、動物が中心なのに対し、中国人女性は自分が主役の写真を多く投稿する傾向がある。中国最大のメッセージアプリ微信(We Chat)は1回に最大9枚の写真を投稿できるが、その9枚全てを自分1人だけ写った写真で固める友人もいる。

そんな自撮り好きの中国人の間で爆発的にヒットしたのが、カシオのデジタルカメラ「EX-TR100」だ。日本では当初、そんなに売れなかったが、カメラの角度を自由に調節でき、自撮りに向いている点が大うけし、2011年に中国と香港で爆発的な人気を呼んだ。「自拍神器」との別名までついた同製品は、中国では定価の数倍で取引されるようになり、日本に買いに行く人まで現れた。

その頃から、中国内外のメーカーは、中国向けの自撮り機能を強化したカメラやスマートフォンを強化し始めた。中国IT大手ファーウェイのスマホの人気機種には、所有者の顔を認識し、自動でビューティー補正してくれる機能が搭載されている。

24人中21人が使う自撮りアプリ「美図秀秀」

もっとも、筆者である私たちが最近愛用しているのは、画像加工アプリという「無料の神器」だ。

今年大学を卒業したばかりの私(王夢夢)が、同世代の女性24人のスマホを見せてもらったところ、自撮り用アプリをインストールしていない人は3人しかいなかった。18人は、中国企業「美図公司(Meitu)」が開発した「美図秀秀(メイトゥーシウシウ)」だけを利用していた。そして残る3人は、美図秀秀を含めた複数のアプリを併用していた(美図は日本では「BeautyPlus」という自撮り用アプリを展開している)。

美図の公式サイトによると、美図秀秀ダウンロード数は約11億回。月間アクティブユーザー数は4億5000万で、LINE(2億1700万、2016年末時点)やTwitter(3億2800万、2017年3月末時点)を上回る。中国外でも5億のユーザーを抱え、アメリカ経済メディアTIMEは今年のお勧めアプリ25の17位に美図秀秀を選出し、「アジアでは以前から人気だったが、最近はアメリカでも広がっている。美図の名を知らずとも、InstagramやFacebookで、このアプリを使って加工された写真を見ているはずだ」と評した。

美図秀秀の人気の秘密は、強力な補正機能と使いやすさを両立し、かつ遊び心も満載な点だ。

ワンクリックで7段階のレベルに分かれた美顔加工ができ、細部にこだわりたいときは、目の大きさ、顔の細さ、歯の白さまでパーツごとに自在に調整できる。

最近はどんな人でもアニメのような二次元キャラに変身できる「次元突破」機能が、人気を集めている。

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