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ソニー、面記録密度で業界最高 磁気テープストレージ技術を共同開発

8/7(月) 7:15配信

SankeiBiz

 ソニーは茨城県つくば市で開催された「The 28th Magnetic Recording Conference(TMRC 2017)」で、テープストレージメディアとして業界最高となる、面記録密度1平方インチ当たり201Gbit(ギガビット)の磁気テープストレージ技術を、IBMチューリッヒ研究所と共同開発したと発表した。

 面記録密度201Gbit/平方インチは、従来の磁気テープメディア(9.6Gbit/平方インチ)の約20倍に相当し、カートリッジ1巻で換算すると、従来テープが15TB(テラバイト)の記録容量に対し、約330TBの大容量データ記録を可能にするという。

 磁気テープは長期保存性、低消費電力性能、コスト優位性、省スペースなどの点で、データストレージメディアとしての高い将来性が評価されている。

 テープストレージメディアの高記録密度化のためには、磁気テープと磁気ヘッドの距離を狭くすることが重要だが、スペーシングの縮小にともない、テープ表面と磁気ヘッドの接点の摩擦が上昇する傾向がある。より高速かつ高容量な記録・再生のためには、摩擦を抑え、磁気ヘッドがテープ表面を滑らかに走行できるようにする必要があった。

 ソニーは今回の磁気テープ技術で、テープ表面と磁気ヘッドの間に塗布する潤滑剤を新たに開発。この潤滑剤が、テープ表面と磁気ヘッドの走行摩擦を抑える低摩擦特性と、テープ磁性面と潤滑剤の接合を維持するための高耐久性という2つの特性を実現させたという。

 また、一般的に磁気テープの成膜時には、製造装置から発生する不純物ガスの影響により、磁性膜の結晶配向の乱れや、大きさのバラつきが生じることが課題となっている。今回、不純物ガスの発生を抑える新たなプロセス技術を開発し、平均7ナノメートルの磁性粒子サイズというナノ・グレイン磁性膜の成膜に用いることで、長尺成膜を実現。この技術により、1000メートルを超えるテープ長が必要な、テープストレージカートリッジ製造の基礎となるプロセス技術を確立したとする。

 IBMチューリッヒ研究所は記録・再生用ヘッドや先進的なサーボ制御技術、信号処理アルゴリズムなどを開発。ソニーは磁気テープ技術とそれらとを組み合わせることで、面記録密度201Gbit/平方インチを達成した。

 同社では、今回のテープ技術を採用した大容量の次世代テープストレージメディアの商品化を目指し、さらなる高記録密度化に向け、磁気テープ技術の開発を進めていくとしている。

最終更新:8/7(月) 7:15
SankeiBiz