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ミャンマーの地場航空、利用者増も対応後手 高コスト構造足かせ

8/7(月) 7:15配信

SankeiBiz

 ミャンマーの航空市場は、国内線利用者が増加する一方で、地場航空会社の対応が後手に回っている。ミャンマー旅行業協会(UMTA)などは、高止まりした燃料価格や税金などによる高コスト体質の市場構造が各社の業務拡大や航空産業の成長を妨げているとし、政府の対応を求めている。現地紙ミャンマー・タイムズが報じた。

 同国の民間航空局(DCA)によると、2016年のミャンマーの旅行者数は240万人で、うち16%に相当する38万人が国内線を利用した。15年の旅行者は208万人、うち7%に当たる15万人が国内線利用者とされており、1年間でおよそ2.5倍に増えた計算だ。

 UMTAは、市場が急拡大しているにもかかわらず、健全な競争が実現していないと指摘した。同国の運賃水準は東南アジア諸国連合(ASEAN)のなかでも高い。市場の高コスト構造により運賃引き下げができない環境にあるからだ。

 UMTA幹部によると、ミャンマー国内で航空燃料の供給会社は地場2社に限定されている。同幹部は、国外の供給会社の参入を認めれば燃料価格の下落につながり、公平な運賃が実現すると主張した。

 また同幹部は、年間3000万~4000万人の旅行者がいるタイの航空市場が6社、運航機材数が数百機で構成されているとし、10社で58機というミャンマーの航空市場が「異常な状態」にあるとの認識を示した。そのうえで、DCAは各社の業務内容を精査し、必要ならば運航承認の取り消しなどの権限を行使すべきだとしている。

 これに対しDCAは、機材の増加に向けた計画の策定や各社間の協力推進など、必要な措置は講じているとの立場を取っている。DCA幹部は「少なくとも現時点で新たな航空会社の設立申請はない」と述べ、当面はDCAが承認取り消しに動く考えはないとの認識を示した。

 航空会社の間では、インフラ整備の加速などを政府に求める声が上がっている。13年に運航を開始したエアKBZの幹部は、ミャンマー国内には100~200人乗りのエアバス機が発着できる空港が3カ所しかないとし、繁忙期には同社が運航する70人乗りの機材8機では対応できないと述べた。 (シンガポール支局)

最終更新:8/7(月) 7:15
SankeiBiz