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<中国>習思想、進む権威付け 党大会で規約明記の動き

8/6(日) 11:30配信

毎日新聞

 【北京・浦松丈二】中国共産党が秋の第19回党大会で、習近平総書記(国家主席)の統治思想を新たな党の指導思想として党規約に明記するための準備を始めた。実現すれば、習氏は毛沢東思想やトウ小平理論などを継承し、発展させた指導者として、不動の権威を手中にする。習思想の学習活動は7月末から中国全土の党組織で展開されており、党大会まで続く見通しだ。

 習氏は5年前の前回党大会で党トップの総書記になり、16年10月の党中央委員会総会でトウ小平氏や江沢民氏に並ぶ党中央の「核心」になった。そのトウ氏や江氏でも党規約に指導思想が盛り込まれたのは任期終了後だった。

 習氏は7月26、27日に全国の幹部を集めた会議で「わが党は理論による指導を重視する党であり、実践を基礎にした理論革新を推進する必要がある」と主張。自ら主導してきた汚職摘発など「厳格な党統治の思想」を科学的、効果的に実践していくよう求めた。

 この会議を主催した党ナンバー2の李克強首相は習氏の講話について「一連の重要思想を打ち出しており、強い指導性がある」と称賛。思想・宣伝担当で党ナンバー5の劉雲山氏が「講話を指針として、第19回党大会の宣伝活動を着実に行わなければならない」と指示した。

 党中央の指示を受けて、習氏側近として知られる北京市トップの蔡奇党委書記は3日の学習会で「習氏の重要な講話は一連の重要思想を打ち出した綱領的な文献だ。講話の精神を実行に移し、優秀な成績で19回党大会を迎えよう」と呼びかけた。同じ趣旨の学習会が軍や四川省、湖南省、天津市などでも開催されている。

 中国国内では、これまで習氏の著作や演説が公式に「重要思想」「指導思想」と呼ばれることはなかった。

 党の最高規範である党規約に書かれたマルクス・レーニン主義▽毛沢東思想▽トウ小平理論▽三つの代表▽科学的発展観--と同列になるからだ。それだけに習氏の講話を「重要思想」「指導思想」とみなす党幹部たちの発言は、党規約に習思想を盛り込むための地ならしとなりそうだ。

最終更新:8/6(日) 11:30
毎日新聞