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「知識」だけではもったいない! 語彙力アップの秘訣は実際に「使う」こと

8/6(日) 10:03配信

ベネッセ 教育情報サイト

若者世代がよく使う「新語」や「略語」は、同世代同士のコミュニケーションには便利ですが、一歩社会に出れば、自分の考えを相手にわかりやすく伝えるためには異なる世代にも通用する「語彙」が必要になってきます。前回(http://benesse.jp/kyouiku/201708/20170802-2.html)は、「語彙・読解力検定」を主催する(株)ベネッセコーポレーションが、高校生~社会人約3,000人を対象として行った「第1回 現代人の語彙に関する調査」をもとに、読書の量だけでなく、その内容や幅の広さが語彙力に影響するという「インプット」に関する内容をお伝えしました。今回は、引き続き同調査より、知識として蓄えた言葉を使う頻度や相手、つまり「アウトプット」の大切さについてまとめました。調査では、回答者が対象の言葉のうち「知っている」と答えた割合をその人の語彙力としています。

高校生と親世代で「知っている言葉」にギャップ

【表1】は、高校生とその親世代とで知っている割合に差があるトップ10の言葉です。たとえば、1位の「ディスる」は高校生の88.5%が知っているのに対し、親世代が知っている割合は44.3%に留まっています。
【表1】のように、高校生が「知っている」と答えた割合が高い言葉は、ほとんどがカタカナかひらがなで表される略語、いわゆる「新語」で、SNSなどでコミュニケーションが取りやすい短い言葉を積極的に取り入れているということが読み取れます。

一方、【表2】の親世代が知っていて高校生が知らない言葉は「阿漕(あこぎ)」や、「イデオロギー」「活路」「経団連」など、熟語や社会的な時事用語が多く挙げられました。
さらに、同じ意味の言葉であっても、【表2】高校生の1位の「ディスる」と【表1】親世代の8位の「こきおろす」のように、世代間で用いる語彙の違いが明らかになりました。

異なる世代の人と接すると語彙力はより向上する傾向が

次に、身近な人との会話の頻度と語彙力の関係を見たところ、会話の頻度や相手によって語彙力が異なる傾向にあることがわかりました。

具体的には、「友だち」と話をする機会が「よくある」人と「まったくない」人との語彙力の差は3.7ポイントでした。しかし、「親」とでは11.5ポイント、「祖父母や親戚」とでは10.7ポイントと、会話の頻度に加えて年齢差がある相手との会話の機会が多いほうが語彙力が高いという傾向が見えました(図3:高校生・大学生の結果)。

さらに、「ニュースについてどのくらい周りの人と話す機会があるか」という別の質問では「よく話をする」と答えた人の語彙力は75.0%、「ほとんど話をしない」と答えた人の語彙力は57.7%と、17.3ポイントもの開きがありました(社会人を含む回答者全体の結果)。
これらのことから、読書によるインプットに加えて、多様な年齢層とのコミュニケーションにより、自分が得た知識や考えを実際に言葉にしてアウトプットする機会が多いほうが語彙力が高まる傾向がある、ということが言えそうです。

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