ここから本文です

スタートアップ企業、実は若者よりミドル世代が成功

8/6(日) 10:00配信

The Telegraph

【記者:MATTHEW LYNN】
 30歳までの起業家を対象とした政府のスタートアップローン、学生のビジネスチャンスへの意識を高める学校でのチャリティー活動、学生の素晴らしいアイデアに投資する大学、20歳そこそこの若者に投資するベンチャーキャピタル、魅力的な融資を提供する銀行──若い起業家を支援する制度はたくさんある。

 マイクロソフト(Microsoft)のビル・ゲイツ(Bill Gates)氏、フェイスブック(Facebook)のマーク・ザッカーバーグ(Mark Zuckerberg)氏、アップル(Apple)のスティーブ・ジョブズ(Steve Jobs)氏──大学在学中あるいは卒業直後に起業した彼らに触発された私たちは、20代創業者の神話に陥っている。

 しかし新たな研究によれば、大半の企業は40代以上の創業者によって興されている。さらに注目すべきことに、大成功する会社は大抵、創業者が50歳近くになってから起業している。

 20代への支援をやめる必要はない。ただ、彼らに注いでいる助言や資金援助などをもう少し、ミドル世代に向けるべきだろう。

 米マサチューセッツ工科大学(MIT)の研究者らが手掛けている興味深い論文によると、米国で現在、新しく会社を興す人の平均年齢は41歳だ。テクノロジー企業に限っても同じく41歳。特許を申請したスタートアップ、つまり独自の技術を開発した新興企業に限ると、さらに平均43歳に上がる。

 最も成功している新興企業ではどうだろう? この論文では、新規株式公開(IPO)での評価額または売上高を基準にした上位スタートアップ企業の創業者の年齢についても調べた。すると、上位1%の創業者の平均年齢は43歳。上位0.1%まで絞り込むとさらに上がり、46歳だった。

 これらの数字は米国の場合だが、英国でもたいして変わらないだろう。事実、2014年のフューチャー・ラボラトリー(Future Laboratory)のレポートによると、英国では50歳以上の170万人が自ら事業を営んでいた。またスタートアップの残存率では、全体の28%に対し、50歳以上が興した企業は70%だった。

 結論を言えば、成功するスタートアップ企業を立ち上げるのは通常、数年ではなく数十年の経験を持つ人たちだということ。ちょっと考えれば、これはそれほど驚く話ではない。40代、50代には新しいベンチャーを成功に導くための経験、ノウハウ、人脈がある。

 大抵の場合、彼らは投資できる資金力があるし、業界の裏表にも通じているし、需給ギャップも指摘することができ、コネを生かしてスタートを切りやすい。初日から仕事をくれる頼れる人物を何人か知っていれば心強いもの。そんな人脈があるのは、25歳よりも、45歳だろう。

1/2ページ

最終更新:8/6(日) 10:00
The Telegraph