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主戦の米国市場が失速、それでもスバルが勝ち続ける理由

8/6(日) 10:43配信

ニュースイッチ

余分在庫、常に目を光らせる

 米国の自動車需要の落ち込みが鮮明になっている。米調査会社オートデータがまとめた7月の米新車販売台数は、前年同月比7・0%減の141万5139台と、7カ月連続の前年割れとなった。乗用車の低迷に加え、市場をけん引してきたスポーツ多目的車(SUV)などの「小型トラック」も減少した。

 そんな中でSUBARU(スバル)だけは絶好調が続く。米国の販売台数は7月まで68カ月連続で前年実績を上回る状況が続いており岡田稔明取締役専務執行役員は「今後も米国販売は堅調に推移する」と話す。新型「インプレッサ」などが好調で、1~6月の総新車販売台数が上半期新記録の30万4810台と、前年同期比の9.1%増に上った。

 今後、米国でSUV「クロストレック(日本名XV)」の販売が本格化するが、金利上昇による販売奨励金の調達コストや次世代車開発の試験研究費が増える。「販売台数は未達で全然かまわない。在庫が増えすぎるほうが怖い」。スバル車の米国販売が大きく伸びる中、スバルの吉永泰之社長は在庫動向に神経をとがらせる。

 「これがスバルの販売店?と目を疑うくらい立派な建物だった」。北米営業を担当する早田文昭執行役員は苦笑いする。スバルにとって未開拓地区だった米国南部の有力ディーラーがスバル車のディーラー権を獲得。ここ5年ほどで真新しい販売店がいくつもできた。従前から販売シェアが高い米北部だけでなく南部でもシェアを伸ばした。「全米ディーラーは約620店舗とここ数年同じだが顔ぶれは変わった」(早田氏)。スバル車はもうかる―。米国ディーラーの共通認識だ。

 スバル車はここ数年の急激な販売拡大により、在庫が極端に少ない状況が続いた。販売奨励金は業界平均を大きく下回る。中古車の下取り価格も高く、スバル車の需要を喚起し、高い利益率となる好循環を生んでいる。

 極端な車の玉不足は販売機会の損失につながるため、米国工場では16年春から18年度にかけて能力増強を進めている。ただ車を作りすぎて在庫が増えると次第に奨励金で台数をさばくようになる。スバルが強みとしてきた従来のビジネスモデルが崩れる恐れがある。

 在庫を余分に持っていないか―。スバルオブアメリカは米国ディーラーの現場に目を光らせる。米国市場はガソリン安の影響でセダン系車種からSUV、ライトトラックに人気がシフト。新型「クロストレック」の投入も控え、SUVの販売比率が高いスバルにとって追い風が続く。“売りたい”ディーラーをマネジメントし在庫適正化を維持できるか。売れすぎリスクとのにらみ合いが続く。

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最終更新:8/6(日) 10:47
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