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「名曲」って科学的に定義できるの? 科学者に聞いてみました

8/6(日) 21:10配信

ギズモード・ジャパン

「自分史上最高の曲は? 」と聞かれたら、たいていの人は何らかの曲を思い起こせると思います。でも万人共通の、究極の名曲みたいなものってあるんでしょうか? そしてそれを客観的に定義できたりするんでしょうか?

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というのは、 近頃作家のTom Cox氏が、「史上最高の名曲」とは何かについてツイートしたところ、ちょっとした波紋を呼んでいました。

史上最高の名曲という確固たるものはない。良い音楽とはつねに変化するコンセプトで、それは天気や希望、失望や月といったものの影響を受けている。

Twitter民のみなさんはそんな意見に反対で、最高の曲? Totoの『アフリカ』に決まってんでしょ、などなどのリプライが寄せられました。

というわけで今回米ギズモードでは、神経科学者や心理学者の方々に、我々がなぜ特定の曲を好むようになるのか、みんなが好きな曲はありえないのか、を聞いてみました。

キングス・カレッジ・ロンドン Daniel Glaserさん

まずはキングス・カレッジ・ロンドン、サイエンスギャラリーディレクターで神経科学者のDaniel Glaserさんに聞いてみます。

Q:科学的に「良い」曲を決める方法はありますか? それが可能、または不可能な理由は何ですか?

A:曲をテストするのに一番良い方法は、今でもやはり人間です。人間の音楽への反応はいろいろな方法で測ることができます。たとえば脳スキャン、ドーパミンなど脳内の化学物質測定、などです(ドーパミンは脳内の報酬系と関連する物質です。つまり良い音楽を選ぶってことは、自分にごほうびをあげるってことなのかもしれません)。リズムを取っている足とか、微笑んでいる顔の筋肉とか、そういう体の動きを測るのもたいていの「科学的」っぽい方法と多分同じくらい有効です。

Q:好きな音楽を聞くと、何らかの化学物質(たとえばドーパミン)が放出されるんですか?

A:何が良い曲をなすのか、適切なモデルはまだできていませんし、まして良い曲を人工的に作ることも不可能です。ディープラーニングネットワークを使えば、ある人が好きな曲を学習して、別の新しい曲がその人にとって当たりか外れかを推測する分類ソフトウェアを作ることはできるかもしれません。でも、それが「科学的」といえるのかはわかりません。というのは、そのネットワークを作った人でさえ、その人の判定の裏に何があるのかわからないからです。

Q:音楽のジャンルは、それぞれ人の脳に対して違う影響を与えるんですか?

A:ジャンルに関連して興味深いのは、音楽の聴き方は2歳まで、ある種の音楽要素に関しては6カ月までの体験で決定されるということです。それより後になると、脳は四部音とかオフビートとかいったことに関して、ある意味固定されてしまいます。だから自分の子供に何らかのスタイルを身に着けさせたい人は、早いうちにそれに触れさせておく必要があります。

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