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新任の通商交渉本部長「虚を突く戦略でトランプを相手に」

8/6(日) 12:30配信

ハンギョレ新聞

通商交渉本部長の就任第一声 攻勢的なFTA再交渉を示唆 配布された原稿より強い発言に 官僚は真意確認のため“脂汗”

 新任のキム・ヒョンジョン通商交渉本部長が就任第一声で「通商政策担当者は受動的で守勢的なゴールキーパー精神をすぐに捨て、交渉相手を予測不可能にする戦略家にならなければならない」と述べた。米国の韓米自由貿易協定(FTA)改定交渉の要求に攻勢的戦略を繰り広げることを示唆したものとみられる。

 キム本部長は4日、政府世宗庁舎の産業通商資源部で開かれた就任式で、「過去の通商政策や戦略は遠交近攻だったが、今後は『声東撃西』の戦略を考えなければならない」と述べた。声東撃西とは「東で大声を出して西を攻撃する」という意味で、敵を混乱させた後、虚を突くことを意味する。米国の韓米自由貿易協定の改定要求と中国の高高度防衛ミサイル(THAAD)報復問題の間で不測の通商戦略を繰り広げるという意志を表わしたものと解釈される。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政府で外交通商部通商交渉本部長として韓米自由貿易協定に貢献したキム本部長は当時、遠い国と同盟・連合を結び近い国を攻撃する遠交近攻を通商哲学として唱えていた。しかしトランプ発の保護貿易時代では戦略の変化をもたらすという意味だ。

 彼は「法と制度を改善し、都市自由貿易区、大都市の自由貿易区の自由貿易レベルに匹敵する(自由貿易協定)交渉も推進しなければならない」とし、自由貿易協定の水準と幅をさらに拡大する意思を明らかにした。かつて文在寅(ムン・ジェイン)大統領が韓米自由貿易協定の毒素条項として取り上げた「投資者-国家訴訟制(ISD)」などを見直す意思はないものと見られる。また、「地政学とエネルギー問題を貿易関連の話題と融合して国益を守っていく」とし、北朝鮮核問題と米国産液化天然ガス(LNG)の輸入などを通商交渉のテーブルに一緒に上げる意思を明らかにした。

 この日のキム本部長の就任あいさつは、産業部が配布した草案と大きく内容が違った。このため産業部は独立的「長官級待遇」としての存在感が高まった新任通商交渉本部長の就任メッセージを“解読”するために奔走した。

 一方、キム・ヒョンジョン本部長は3日、世界貿易機構(WTO)上訴機構委員の座から退いた。

チョ・ゲワン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )

最終更新:8/6(日) 12:30
ハンギョレ新聞