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殺害動機は遺産目当て、筧被告認める 青酸連続不審死

8/7(月) 11:44配信

朝日新聞デジタル

 京都、大阪、兵庫3府県で起きた青酸化合物による連続不審死事件で、殺人罪などに問われた筧(かけひ)千佐子被告(70)=京都府向日市=の裁判員裁判が7日、京都地裁であった。被告は交際相手だった本田正徳さん(当時71)=大阪府貝塚市=に青酸化合物を飲ませて殺害したことを認めた。

 本田さんは2012年3月9日午後5時ごろ、同泉佐野市の路上でバイクを運転中に転倒し、死亡した。被告はこの直前に近くの喫茶店で、本田さんに青酸化合物が入ったカプセルを飲ませたことを認めた。

 筧被告は4事件について起訴され、この日は夫勇夫さん事件に続く、二つ目の事件の審理の被告人質問。検察側が、本田さんが全財産を被告に遺贈する内容の公正証書遺言を作成したことと殺害は関係があるか聞くと、被告は「あります」と述べ、遺産が殺害の動機かについては「そうです」と認めた。

 公判で検察側が示した証拠によると、被告は本田さんの死後まもなく、預金や生命保険金など1943万円を受け取ったとされる。内縁関係の場合は相続権がなく、検察側は、被告が確実に遺産を取得できるよう本田さんに公正証書遺言を作らせたとみている。

 弁護側は、本田さんが病死した可能性を指摘。被告は認知症が進み責任能力がないうえ、事件前に本田さんと一緒にいた証拠もないなどとして、無罪を訴えている。

 被告はこの日、弁護側から検察官の質問への態度を問われ、「答えません」と述べたが、検察側の質問が始まると、本田さんを殺害した時の様子や動機などを話し始めた。だが、弁護側から本田さんの死因について尋ねられると「私が殺したとは思っていません。殺して何のメリットがあるのか」などと、検察側などに対する答えとは矛盾する内容を語った。(安倍龍太郎)

朝日新聞社