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広島の中央公園で「平和の鐘」讃歌を披露

8/7(月) 7:55配信

産経新聞

 原爆ドームを南に臨む広島市中区の中央公園では6日、昭和24年の第3回平和祭(現在の平和記念式典)で一度だけ鳴らされた「平和の鐘」をたたえる合唱曲「鐘よ、平和の鐘よ」が初めて披露された。公園内の鐘の前であった式典には市民ら約150人が集まり、平和への願いが込められた歌に耳を傾けた。

 鐘は、原爆の焼け跡から集めた金属も入れて地元の13業者でつくる広島銅合金鋳造会が製造。24年8月、市に寄贈した。近くの平和記念公園に会場が移ったこともあり、式典で鳴らされたのは一度だけだった。

 その後は「忘れられた存在」になっていたが、市民有志による実行委員会(高東博視代表)が被爆70年の平成27年の原爆の日に式典を開き、66年ぶりに音色を響かせた。今回はより多くの人に鐘の存在に目を向けてもらうため、合唱曲の制作を計画。「あきたかし」として音楽活動をする元中国放送(RCC)ディレクターの水野喬さん(79)=大阪府泉佐野市=が作詞・作曲した。

 この日は、水野さんや同鋳造会の遺族も駆けつけ、広島合唱同好会の約40人が「平和の鐘よ、願い一つに世界へ響け-」と、優しい響きの歌声で合唱曲を披露。この後、鐘を打ち鳴らした。父親が寄贈時の鋳造会会長だったという被爆者の松村伸吉さん(76)=広島市西区=は「優しい感じのいい曲だった。この鐘を鳴らしてもらえるだけでうれしい」と話していた。

最終更新:8/7(月) 7:55
産経新聞