ここから本文です

車載で停滞を脱するパナソニック~21年度に世界トップ10入りへ

2017/8/7(月) 21:20配信

投信1

投信1編集部による本記事の注目点

 ・ パナソニックは、車載製品の売上高について2018年度に2兆円の目標を掲げてきましたが、すでに受注率は90%以上になっています。
 ・ 18年度以降も継続的に事業拡大を進め、21年度には売上高2兆5000億円、自動車部品メーカートップ10入りを目指す計画です。
 ・ 同社は欧州自動車メーカーとのLiB取引実績を持ってはいるものの、今後は現地生産を武器に攻勢を強める韓国メーカーとどう対峙していくかが問われるでしょう。
*****

パナソニックの業績が停滞期を脱しようとしている。数年来注力してきた車載事業が実を結び始め、新製品の納入・販売がこれから本格的に拡大する見通しだ。車載製品の売上高は2018年度に2兆円の目標を掲げてきたが、すでに受注率は90%以上で、達成が十分に視野に入っている。18年度以降も継続的に事業拡大を進め、21年度には売上高2兆5000億円、自動車部品メーカートップ10入りを目指す。車載事業はグループ内でも高成長事業に位置づけられ、全社業績の牽引役としても大いに期待がかかっている。

「減収増益」から「増収増益」へ

「減収増益が続いていた」。5月に開催された決算説明会において、津賀一宏社長は振り返った。グラフ1はパナソニックの売上高、営業利益の推移だが、売上高が落ち込む一方で、営業利益が増加する傾向にあったことが見て取れる。

津賀社長は12年に就任して以来、プラズマディスプレーからの完全撤退やヘルスケア事業、半導体事業の合弁事業化などの事業構造改革を矢継ぎ早に進めてきた。その一方で、就任当初からデジタル家電などのコンシューマー分野から車載・産業分野への事業シフトを打ち出してきたものの、それが業績に反映されていなかった。12、13年度に大規模な事業構造改革の実施に伴う損失を計上して以降、14年度からは純利益は増益基調が続いているが、売り上げの伸び悩みは津賀体制の経営課題となっていた。

ただ、車載製品における取り組みは着実に進めており、成果がなかなか顕在化しなかったのは、ある程度想定されていた事態である。車載製品は採用獲得から量産化まで数年のタイムラグを要するからだ。また、津賀体制発足以前の11年度の東日本大震災とタイの洪水により、車載製品への取り組みが一時的に縮小されていたことも売り上げが期待ほど伸びない一因となった。

17年度からは大型案件の納入が本格的に始まる予定で、車載事業は高成長期に移る。津賀社長は「車載製品は納入開始後に3~4年は売り上げ、利益が続く。新たな案件を順次進めているので、18年度以降もさらなる成長を目指す」と述べ、今後の成長に対する強い意欲を示した。

1/4ページ

最終更新:2017/8/7(月) 21:55
投信1