ここから本文です

バラ酵母で赤ワイン 福山特産品へ 産学官連携プロジェクトで開発

8/7(月) 21:38配信

山陽新聞デジタル

 福山商工会議所や福山大、広島県福山市などの産学官連携プロジェクトが、市花・バラから採取した天然酵母を使った赤ワインを開発し、販売を始めた。バラの香りはしないが、酵母によってブドウ本来の豊かな香りと、口当たりの良い酸味を引き出せたという。関係者は「福山の新たな特産品に育てたい」と意気込んでいる。

 ワインは福山大の久冨泰資教授(微生物学)が、市園芸センター(金江町藁江)で栽培されているバラ約40品種の中から発酵力の強い酵母を選別。せらワイナリー(世羅町黒渕)がマスカットベリーAにバラ酵母1種とブドウ酵母3種を用いて、昨年秋に仕込んだ。

 商品名は「さんぞうの赤」。アルコール度数11%。720ミリリットル入りで1728円。約600本製造し、福山市内の百貨店や酒販店など約10店舗で扱っている。せらワイナリーの行安稔醸造長は「これまでバラ酵母を使ったワインは聞いたことがなかった。地域色豊かな商品が出来上がった」と話している。

 プロジェクトは2015年度、地域資源を活用した事業を支援する中小企業庁の「地域力活用新事業∞全国展開プロジェクト」に採択され発足。2年計画で商品開発のほか、福山商工会議所がご当地ワインを紹介するリーフレットを製作するなど活動を進めてきた。

 しかし、プロジェクトは16年度で終了。このため培ってきた技術や経験を今後にどう生かしていくかが課題という。プロジェクトの副委員長で福山大の山本覚教授は「プロジェクトをここで終わらせてはいけない。ワインが福山の特産品として成長していけるような道を模索していきたい」としている。