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屋敷林1戸でCO2吸収16戸分  砺波保全組織会員が試算 

8/7(月) 0:38配信

北日本新聞

 砺波地方の散居村を象徴する「屋敷林(カイニョ)」は1戸分の林で16戸が排出する二酸化炭素(CO2)を吸収できると、「砺波カイニョ倶楽部」の会員が屋敷林のCO2削減効果を試算した。近年は屋敷林の伐採が増えており、地球温暖化をもたらすとされるCO2の削減という観点からも屋敷林の保存、維持が重要と呼び掛けている。 (砺波支社編集部・石黒航大)

 調査は倶楽部会員の高畑邦男さん(67)=砺波市秋元=と天野一男さん(63)=同市表町=が、高畑さん宅にある砺波地方の散居村では一般的な規模の屋敷林で実施した。

 敷地内にはスギやマツ、ケヤキなど51種類約250本の樹木と竹など14種類約350本の植物があることを確認。川崎市の環境関連団体が作った「大気浄化植樹マニュアル」の基準でCO2吸収量を算出したところ、年間76・9トンに上ったという。

 環境省は1世帯の電気、ガス、ガソリンなどの年間CO2排出量を4・8トンとしており、高畑さん宅の屋敷林は16世帯分の排出CO2を吸収できる計算になる。

 屋敷林は家主の高齢化で維持が難しい上、生活様式の変化や家の建て替えなどの理由で伐採されるケースが増えている。

 高畑さんは「樹木は成長に30~40年かかる。次世代のために今あるものは残し、併せて植樹も早めに行わなければ手遅れになる」と訴える。

 1級建築士の天野さんは、屋敷林が持つ家屋内の暑さや寒さを和らげる効果にも着目し、「先人の知恵を継承していかなければいけない」と話した。

 調査結果はA4判、18ページの冊子にまとめた。2人は市役所や砺波郷土資料館、となみ散居村ミュージアムなどに配布。調査結果を受け、砺波カイニョ倶楽部は市内の小学校などを訪れて、屋敷林の役割を説明する予定という。

 冊子は希望者に配布する。問い合わせは天野さん、電話090(9444)8655。

北日本新聞社

最終更新:8/7(月) 0:38
北日本新聞