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第五福竜丸、語り継ごう 建造の串本町で講演

8/7(月) 17:01配信

紀伊民報

 和歌山県串本町西向、町役場古座分庁舎で開かれていた「第五福竜丸=第七事代丸 建造70年歴史展」最終日の6日、同庁舎で東京都立第五福竜丸展示館の学芸員、市田真理さん(50)による講演「第五福竜丸の航海はつづく 串本でうまれた木造船の航跡」があった。

 第五福竜丸の歴史展実行委員会主催、町教育委員会後援。太平洋のマーシャル諸島ビキニ環礁であった水爆実験で被ばくしたマグロ船「第五福竜丸」が、カツオ船「第七事代丸」として古座川河口の古座造船所で造られ、今年で70年。建造の町としてその歴史やビキニ事件を後世に語り継ぎ、核兵器のない平和な世界を訴えていこうと、イベントを企画した。

 市田さんは水爆実験の際の「きのこ雲」「死の灰」などの様子や第五福竜丸が日本に帰ってからの騒ぎ、被ばく者の症状、死の灰による食べ物や水への不安から原水爆禁止の署名運動が広がったことなどを話した。今年2月にマーシャル諸島を訪れたと言い、スクリーンにビキニ環礁の写真を映し出した。きれいな海に見えるが、深い青の部分は水爆実験で開いた穴で、世界遺産になっていることを紹介した。

 水爆実験で、ビキニ環礁の東にあるロンゲラップ環礁の住民が受けた影響についても話した。死の灰を浴びた後の治療は海で体を洗うことだけだったこと、現在は別の環礁へ移って生活していること、同じマーシャル諸島の人がロンゲラップの人を指す時に使う差別的な言葉があることなどを話し、ロンゲラップ出身者へのインタビュー動画も見せた。

最終更新:8/7(月) 17:01
紀伊民報