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熊楠の読書活動を考察 田辺市でシンポ

8/7(月) 17:01配信

紀伊民報

 世界的な博物学者、南方熊楠の生誕150年を記念したシンポジウム「『田辺抜書』をどう読むか」(南方熊楠研究会主催)が5日、和歌山県田辺市東陽の市文化交流センター「たなべる」であった。研究者8人はそれぞれの視点で、熊楠の読書活動の実態に迫った。

 熊楠は後半生を田辺市で過ごした。「田辺抜書」は、熊楠が田辺時代に閲覧した図書をノートに書き写したもの。1907年(熊楠40歳)~34年(同67歳)に書き写した61冊が現存する。抜書資料は近年ようやく整理が進んできたという。

 武蔵大学非常勤講師の岸本昌也さんは、抜き書きを始めた過程を解説。闘鶏神社宮司の四女(松枝)と結婚し、神社所蔵の本に触れやすくなったことなど図書の入手経路も説明した。ただ、1907年4月から08年まで作業を中断した理由は分かっていないという。

 青山学院大学院生の杉山和也さんは、中国唐代の仏教書で、熊楠の比較説話研究で重要な典拠資料の一つになっている「法苑珠林」について言及。日記や書簡の記述から、いかに熊楠が重視していたかを説明した。

最終更新:8/7(月) 17:01
紀伊民報