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絵本「みみちゃん」形に コッペ平沢さんクラフト展

8/8(火) 4:00配信

茨城新聞クロスアイ

全国の保育園や幼稚園で40年にわたり愛読されている「みみちゃんえほん」。キャラクターも今や13代目となった。その縫いぐるみ制作を担うのが、県北地域に住むクラフトレーターのコッペ平沢さん。下絵を基に、夢の世界を形にする。水戸市備前町の常陽史料館で開かれている「コッペDEみみちゃんえほんクラフト展」では、みみちゃんえほんの表紙用に制作した縫いぐるみや絵本など約160点が紹介され、多くの幼児や保護者らでにぎわっている。9月17日まで。


絵本の主人公は、ファッションデザイナーを夢見るうさぎの女の子「みみちゃん」。洋服の仕立屋さんのお父さんとお母さん、ねずみの男の子「ちゅうたくん」やくまの女の子「くまこちゃん」などたくさんの仲間に囲まれ、自然豊かな田園地帯で暮らしている。絵本には、そのお話を通して生活習慣(しつけ)やシール遊び歌、言葉図鑑などが盛り込まれていて、延べ50万人に親しまれている。

みみちゃんの世界を表現し、作品を通して子どもたちに夢を与えているのが、コッペ平沢さん。出身地はNHK朝の連続テレビ小説「ひよっこ」でおなじみの“奥茨城村”と、ちゃめっ気たっぷり。

専門学校でクラフトを学び、縫いぐるみの製作会社でアルバイトをしたことがきっかけで、独学でマスコットや縫いぐるみの自主製作を始めた。その後、その作り方を載せたテキスト本を出版。約10年前から13代目のみみちゃんの制作に携わっている。「表情はもちろん、みみちゃんの服にも注意していて、イメージを崩さないように色柄や季節を考えながら作っている」。これまで手掛けた作品は優に1000点を超える。

開催中のクラフト展のコンセプトは「ミニミニみみちゃんらランド」。見て、触れて、遊べる小さなテーマパークだ。作品展示だけでなく、子どもたちに一番楽しんでもらえる空間を表現するにはどうしたらいいのかを考え、「みみちゃんのお家」を制作。自ら図面を引くなど全てを手作業でこなし、開幕後も会場に通っては「より楽しんでもらえるように、期間中も手を加えていく」。

今回特別に制作したピンク色の家は、幅1・8メートル×奥行き1・8メートル、高さ2・3メートル。コッペ平沢さんのイメージを形にした。もちろん、家の中で遊ぶことができる。ベッドやキッチン、椅子が備わり、ドアノブはにんじん型。庭には、みみちゃん型ポストやにんじん型の机が置かれ、季節を彩るヒマワリが出迎えてくれる。

期間中にしかお目にかかれないかわいらしい家とあって、元気に遊ぶ子どもたちの姿が見られる。うさぎが大好きな那珂市の菊池緋夏(ひなつ)ちゃん(4)は「かわいいお家の中で、お茶を入れてデザートを作って遊んだ。とっても楽しかった。また来たい」と大喜び。

子どもたちの笑顔の輪が広がる光景を前に、夢を形にする表現者は「作り手としてまだまだひよっこ。人が元気に前向きに明るくなれるような作品を作っていきたい」と目を細めた。 (勝村真悟)

茨城新聞社