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王毅外相「あなたの意見を聞きたい!」記者団の前で展開された日中外相の応酬(全文)

8/8(火) 11:28配信

産経新聞

 河野太郎外相は7日、訪問中のフィリピン・マニラで中国の王毅外相と会談した。河野氏が東アジアサミット(EAS)外相会議で南シナ海問題をめぐり中国を批判したことに対し、王氏は「失望した」「あなたの意見を聞きたい」と反発。河野氏は「大国の振る舞いを」と応酬した。記者団に公開された会談冒頭での発言全文は以下の通り。

 【冒頭発言】

 王氏「あなたを見て、あなたのお父さん(河野洋平元衆院議長)を思い出した。あなたのお父さんは正直な政治家で、中国を含む周辺国との友好関係を望む外交官だった。彼は当時、歴史の話をすれば(自らの)心の態度を表明した。慰安婦問題で発表した談話も日本の誠意を代表し、国際的にも日本の良いイメージを打ち立てた。

 あなたが外相になると知って以降、私たちの多くの人が期待を抱いた。あなたが国際的なデビューを果たし、初めて東アジアサミット(外相会議)で発言した。だが、発言を聞いて、率直に言って失望した。

 EASでの発言をうかがったが、完全に米国があなたに与えた任務のような感じがした。きょうは良い機会なので、直接あなたの考え方を聞きたい。お父さんの長年にわたる外交努力を重視することを望んでいる。彼(洋平氏)が経験した歴史の教訓と、正確な意見を大切にすることを望む。

 あなたは外交の重い責任を担っている。日本が今後進む道は、河野大臣の世代にかかっている。中国は長期的な友好関係をつくりたいと思っている。しかし、それは互いの努力が必要だ。だから私はあなたの考え方を聞きたい」

 河野氏「王毅外相とこういう形でお目にかかれて光栄だ。私が当選したばかりのころから何度かお目にかかり、外相会談も、こういう形で先輩の王毅さんと面と向かって会えたというのは大変光栄だ。

 今回のASEAN(東南アジア諸国連合)関連外相会合に来て、私のおやじを知っている方が大変多い。いろんな方からおやじの話をされ、その息子ということで、いろんな方から笑顔を向けていただいた。親というのはありがたいもんだなと改めて思った次第だ。

 北朝鮮の問題もあるし、海洋をめぐる問題もあり、安全保障をめぐる環境が東アジアの中で急速に変わっていく。大変難しい時代に外相になったが、それだけにやりがいがある時期にこの仕事をやれることになったことに半面、喜んでいる。

 日本は戦後一貫して平和外交を進めてきた。戦後、一度も日本の自衛隊が戦火をまみえることなく、日本の平和がずっと維持されてきた。

 中国は戦後さまざまあったが、経済的に発展していこうとしている。中国には大国としての振る舞い方というのを、やはり身につけていただく必要があるだろうなと思っている。こういう形で、これから何度も率直な意見交換をさせていただきたいと思う。よろしくお願いします」

(マニラ 杉本康士)

最終更新:8/8(火) 12:17
産経新聞