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金価格はまだまだ下値を切り上げる? 本家“デジタル・ゴールド”の登場も

8/8(火) 17:40配信

投信1

2017年上半期の金需要は前年同期比14%減と大きな落ち込みとなりました。ただ、金価格の年初来の騰落率は7月31日現在で10.6%上昇と堅調をキープしています。

需要が後退しているにもかかわらず、なぜ金価格は上昇しているのでしょうか?  今回は需要が低迷してもなお好調が続く金市場の最近事情をまとめてみました。

4-6月期の金需要は10%減、ETFの減速が響く

ワールド・ゴールド・カウンシル(WGC)によると、4-6月期の金需要は953.4トンと前年同期を10%下回りました。金ETFへの投資が56トンと前年同期の237.4トンから76%減少したことが響いています。ただし、バー・コインへの投資は240.8トンと13%増加し、インドで26%増加、中国で56%増加しています。

宝飾品需要は480.8トンと8%増加し、インドで41%増加した一方で、中国では5%減少しています。インドでは物品サービス税(GST)の導入を前にした駆け込み需要が発生した模様ですが、税率は3%と予想を下回ったことから、反動による需要後退のリスクは小さいのではないかと見込まれています。

このほか、工業用需要が81.3トンで2%増加、公的機関の購入は94.5トンで20%増加しています。

一方、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)公表の金価格を見ると、7月31日現在は1267.55ドル(1オンス当たり、以下同)と年初来の騰落率は10.6%上昇となっています。また、1-3月期の平均価格は1219.49ドル、4-6月期は1256.59ドルとなっており、緩やかに価格レンジを引き上げています。

需要が低下しているにもかかわらず価格が上昇している理由としては、需要の減少はETFに集中しており、メインとなる宝飾品をはじめとしてその他の需要がすべて堅調であることが挙げられます。

昨年は、英EU離脱に絡んで金ETFへ資金流入が急拡大しました。今年の需要の低下は昨年の記録的な増加からの減速であって、ネットでの増加は維持しており、資金が流出しているわけではありません。

現在の政治リスクは昨年の英EU離脱ほどのインパクトはないものの、トランプ政権のロシア疑惑などが引き続き金市場をサポートしている模様です。

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最終更新:8/8(火) 17:40
投信1