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中国の「ステマグループ」を組織した男に懲役5年9ヵ月と罰金1530万円の判決

8/8(火) 14:23配信

THE ZERO/ONE

ネットのサクラを組織して、50万元(約830万円)の利益を上げていた李漢宇(り・かんう)に、浙江省杭州市法廷は、罰金92万元(約1530万円)、5年9ヵ月の懲役刑の判決を言い渡したと『検察日報』が報じた。これは、中国では初めての「ネットサクラ犯罪に対する判決」になるという。

ステマを行う「網絡水軍」

李漢宇は、SNS上に「零距網商連盟」というグループを作り、個人間取引サイト「タオバオ」(淘宝)で商品を販売する業者から依頼を受け、会員にその業者の製品を偽装購入させ、虚偽の高評価をタオバオに書き込ませていた。

タオバオ出品業者からは300元から500元(約5000円から約8300円)の入会金と、毎月40元から50元(約660円から約830円)の会費がかかる。さらに依頼ごとに、高評価書き込み手数料を取り、2013年2月から2014年6月までの間に、合計で50万元(約831万円)以上の利益を上げていた。

2009年頃から、中国のネットでは「網絡水軍」が問題になっていた。依頼のあった企業の商品を賞賛するつぶやきをSNSで行うと、1つにつき1元程度(約16円)の報酬がもらえるというもので、いわゆる「ステルスマーケティング」(以下ステマ)の一種だ。SNSの中だけで活動しているのであれば、さほど大きな問題にはならなかったであろう。しかし、この活動はECサイトやレストランガイドのサイトなどにも虚偽の評価レビューを書き込むようになり、その評価を信じた善意の消費者が質の悪い製品や、詐欺に限りなく近い被害を受ける事態が発生した。また、依頼のあった企業のライバル製品の低評価を書き込む事件もあり、ECサイトなどでは、実際に購入をした利用者のみレビューを書き込めるようにするという対策を取るようになった。

これで網絡水軍を排除できるかに思えたが、彼らはそれらに対抗する新たな手口を考案した。

偽装購入で切り抜ける

李漢宇が組織した零距網商連盟は「刷単炒信」(偽装購入して、信用情報を操作すること)と呼ばれる手法を使った。偽装購入をすることで購入者となり、虚偽のレビューを書き込む手口だ。

タオバオで商品を販売する業者から依頼があると、零距網商連盟はステマを行う個人会員にその情報を流す。個人会員は、タオバオで実際にその商品を注文する。業者側も零距網商連盟の個人会員の名簿を持っているので、注文をした人間の個人情報をチェックして、偽装購入である判断する。業者は零距網商連盟の会員に対して、商品の入っていない空箱だけを発送する。これで、タオバオのシステム上は、その会員が「購入済みの消費者」として登録され、レビューが書けるようになるのである。個人会員は、空箱が配送されてきたら、タオバオに高評価のレビューを書く。すると、零距網商連盟から商品代金に報酬がプラスされた金額が振り込まれる仕組みだ。報酬は、通常1件で数元程度の小額だという。

検察日報の報道によると、このような刷単炒信を行う業者は、2014年の段階で、すでに680業者が確認され、SNSグループでも小規模な業者が500以上はいたという。虚偽の購入を行い、高評価レビューを書き込む個人会員は2000万人以上と推定され、年間6000億元(約9兆9800億円)以上のお金が動いていたと推定されている。

このような刷単炒信事件として、最初に判決が出たのは李漢宇の零距網商連盟だが、先に逮捕され、メディアで話題になったのは某業者で、同様の手口で1年間に180万元(約3000万円)を稼ぎ、主催者個人は36万元(約600万円)の利益を上げていた。

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最終更新:8/8(火) 14:23
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