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鉄道総研、送電の安定性を高めた超電導ケーブルシステム開発

8/8(火) 6:05配信

鉄鋼新聞

 鉄道総合技術研究所(鉄道総研、理事長・熊谷則道氏)はこのほど、新たな超電導ケーブルシステムを開発したと発表した。鉄道架線に電力を供給するき電線としてのシステム。冷却機構を改良して送電の安定性を高めた。現在までに2週間の連続運転で異常がないことを確認済み。開発した新ケーブルシステムを用いて、2017年度内をめどに実路線で送電実験を行う予定となっている。

 超電導ケーブルは冷却すると電気抵抗がゼロになり、送電時の電力ロスを抑えられることが特徴。鉄道総研では将来的に鉄道運行を省エネ化するため、研究開発を進めている。実用化に向けて現在は高性能で安定的な冷却機構の開発が課題。
 今回開発した新システムは、408メートルの長さで8千A以上の電流容量を確保。10両前後の車両が変電所間を同時に2~3編成走行する都市近郊路線を想定したものとなっている
 ケーブルの超電導部に熱絶縁性能の高い材料を使用して内部の温度を均一に保つとともに、端末部には熱が侵入しにくい構造を採用。さらにケーブル専用に設計した冷凍機を適用している。
 これまでは超電導状態を維持できる上限のマイナス196度で冷却していたが、新システムはマイナス196~マイナス208度の範囲で温度設定が可能。トラブルなどで冷凍機が停止しても2~3日間は超電導状態を維持できるほか、冷凍機を停止させ保守点検する際にもメリットが出る。また冷凍機の改良で冷却補助用のサブクーラーが不要になることも利点。

最終更新:8/8(火) 6:05
鉄鋼新聞