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積水ハウスが63億円被害!ニセ地主詐欺で暗躍する「地面師」とは

8/8(火) 14:10配信

AbemaTIMES

(C)AbemaTV

 東京・品川区の一等地に、数年前まで旅館として営業していた物件がある。広さは約2000平方メートルあり、不動産業界ではかねてから注目されていた。地元の不動産会社の男性は「まとまった土地があるし、みんな欲しがる。でも、絶対売らないっていうことだった」」と話す。地元では「お化け屋敷」と呼ばれ、人の出入りもなかったというが、所有者である高齢女性は一貫して売却の意思を示さなかったという。

 しかしこの物件をめぐって、大手住宅メーカーの積水ハウスが購入詐欺に遭ってしまったというのだ。

 4月24日、この土地を買い取ったという不動産業者Aが積水ハウスに転売、6月1日に積水ハウスは63億円を支払った。しかし、それからおよそ1週間後、書類の一部が偽造されていることが発覚。積水ハウスは土地を取得することができず、不動産業者Aと所有者を名乗る女性とも連絡がつかなくなってしまったという。

 積水ハウスは「当社は何らかの犯罪に巻き込まれた可能性が高いと判断し、直ちに顧問弁護士によるチーム体制を組織のうえ、捜査機関に対して被害の申入れを行い、その捜査に全面的に協力すると共に、支払済代金の保全・回収手続に注力いたしております」とのコメントを発表。警視庁も、不動産詐欺を行う「地面師」による犯行の可能性があると見て、捜査を進めている。

 7日放送のAbemaTV『AbemaPrime』では、この「地面師」の実態に迫った。

 「地面師」とは、土地や建物の持ち主になりすまし、不動産を勝手に転売して代金をだまし取ったり、担保に入れて金を借りたりする詐欺グループのことで、地価が高騰し、土地取引が盛んに行われたバブル期に横行していた。

 地面師について長年取材をしているノンフィクションライターの森功氏によると、終戦から間もない頃、誰の所有か分からない土地を自分の土地にしてしまった人々が発祥だといい、不動産が高騰する時期に活動を活発化させるのだという。詐欺に比べコストパフォーマンスが高いため、主犯格には常習者も多く、バブル期に軒並み逮捕された主だったグループのメンバーたちが刑期を終え、再び暗躍している可能性があるのだという。

 森氏は積水ハウスが支払ってしまったお金について「なかなか返ってこないだろう」と話す。今回、地面師に近い仲介業者を経て3つのルートに資金が流れてしまっており、全額の回収は難しいのだという。

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最終更新:8/8(火) 15:10
AbemaTIMES