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協業オフィスが日本一多い渋谷ー自由に働きたい若者の心とらえる

8/8(火) 12:10配信

BUSINESS INSIDER JAPAN

ファッションや若者カルチャーの発信地として発展してきた渋谷がここ数年で、働く街へと新たな進化を遂げている。

【画像】渋谷で急増するコワーキングスペースとは。

IT企業だけでなく、近年特徴的なのは、起業家やフリーランスのクリエーター、働く場所を固定しないリモートワーカーたちが自然発生的に集まってきていることだ。その象徴がオフィスを共有するコワーキング(協業)スペースで、渋谷はその数が日本一と言われるまでに増加した。

会社とは違う、新たな協働コミュニティーとして、数も機能も広げているのだ。雑多な空気をそのままに「遊びと“働く”の融合」(東京急行電鉄)が、新たな文化として醸成されつつある。

渋谷の「働く」はplay

東急総合研究所の調査によると、都心5区のコワーキングスペースおよびシェアオフィスの数を2013年と2017年で比較したところ、両年ともに1位は渋谷区だった。同区のコワーキングスペースの数は、2013年の37カ所が、2017年では72カ所と倍増。これに港区、千代田区、中央区、新宿区の順で続き、全体総数もこの4年で倍以上となっている。コワーキングスペース最激戦区の都心で、首位となった。

2020年代に向け渋谷の再開発を担う東急電鉄は、渋谷ヒカリエや渋谷キャストといった商業施設にもコワーキングスペースを埋め込むなど、意識的に「働く街」のデザインを仕掛けてきた。

7月にはパナソニック、ロフトワーク、カフェ・カンパニーの3社が連携し、起業家支援のプログラムを行うワークスペース「100BANCH」を渋谷駅前にオープン。「渋谷=働く街」というカラーが色濃くなってきているが、とはいえ、高層オフィスの並ぶ丸の内や品川になるわけではない。

「渋谷における働くは、work(ワーク)ではなくplay(プレイ)です」

東急総合研究所の樺幸世副主任研究員はいう。

1990年代には、渋谷をシリコンバレーになぞらえてITベンチャーを呼び込もうと「渋谷ビットバレー構想」が盛り上がった。それに対し、今の渋谷の「働く」の特徴は、自由な働き方を希求する個人が、コミュニティーを求めて集まる空気だ。

「交通のターミナル拠点でもある渋谷は、多様性と先進性、そして時代と共に変わる文化を受け入れてきた寛容性があります。そこにSNSの普及で個人がつながれる時代になった今、コミュニティーが発生しやすい街になっている」(樺さん)

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