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オンキヨー、桐のスピーカーをクラウドファンディングで先行販売

8/8(火) 23:29配信

Stereo Sound ONLINE

東京・八重洲のショールームで試聴展示をスタート

 オンキヨーは、エンクロージャーの素材に桐を用いたブックシェルフ型スピーカーと、専用スタンドを開発したと発表した。このスピーカーとスタンドのセットを、日本経済新聞社が運営するクラウドファンディングサイト「未来ショッピング」を通じて先行販売する。募集期間は8月8日~9月30日で、先着順の受付となる。ちなみに正式型名はなく通称「桐スピーカー」となる。

スピーカー内部も確認

 クラウドファンディングのプランは以下の2種類があり、各5セットを限定で揃える。なお、本ファンディングに未達成はなく、1セットでも申し込みがあれば成立となる。受け渡しは成約後1ヵ月から1ヵ月半程度を見込む。

●プラン1:130万円(税別)
・桐スピーカー+専用スタンド(各ペア)
・ネットワークプレーヤー内蔵レシーバー「R-N855」
・CDプレーヤー「C-755」
・スピーカーケーブル(3m、ペア)
・オンキヨースタッフによる設置・接続(離島も同料金)

●プラン2:120万円(税別)
・桐スピーカー+専用スタンド(各ペア)

 本プロジェクトは、オンキヨーのスピーカーエンジニア井上岳(いのうえ たける)氏の「音楽に魂が宿っているような生々しい音、“音霊”(おとだま)を再生するスピーカーを作りたい」という発想から開発がスタートしている。

 その肝は振動板にあるという。本機が採用する10cmウーファーの振動板は、鋼鉄の5分の1の軽さで5倍の強度を持つバイオマス素材「セルロースナノファイバー」と、和紙の原料「楮」(こうぞ)、針葉樹のパルプ材を混抄して作られた。

 さらに、振動板の表面は楽器にも用いられる天然の接着剤「にかわ」を手塗りでコーティングした上、中央部のローズウッド製砲弾型イコライザーとの接合部に、桐の木を燃やしたススを原料とする高級墨「桐油煙墨」を塗る処理も加えられている。その結果、軽くて硬い振動板によって雑味のないクリアーなサウンドが実現できたという。

 組み合わされるトゥイーターは、振動板にポリエステル織布を用いた新開発の30mmリング型で、再生周波数帯域は65Hz~90kHz。クロスオーバーネットワーク回路には、空芯コイルや低歪ケイ素鋼板コアコイル、ムンドルフ社製コンデンサーなどの高品位パーツを用いた。

 スピーカーのエンクロージャーは一般的に、振動板が発した音を濁らせないために自身の振動を抑えるよう作られる。しかし、前出の井上氏は「エンクロージャーを楽器のように響かせる」「響かせてこそ出せる生々しさがある」という逆転の発想で素材の選定を行ない、白羽の矢を立てたのが和楽器にも用いられる桐だった。その桐の単板を組み合わせた積層構造材により、本製品のエンクロージャーは構成されている。

 しかし、桐の板をそのまま使うと響きが良すぎたため、エンクロージャー内側に和太鼓で用いられる「網状鱗彫り」を施した上、内部の背面側に独自の形状を形どることで狙った響き方が得られたのだという。

 専用のスピーカースタンドは、余分な振動を抑えようとする一般的なものとは異なり、桐スピーカーの自然な響きを活かすための設計が施されている。素材は主にタモ材、一部に黒檀材を採用したオイルフィニッシュ仕上げであり、桐スピーカー本体とのデザインマッチングも図られている。

 本製品の今後の製品化については「クラウドファンディングの経過を勘案し、今後あらためて検討していく」とのことだ。

 なお、東京・八重洲の同社ショールーム「Gibson Brands Showroom TOKYO」では、8月8日よりを本機を展示する。試聴もできるそうなので、興味のある方は足を運んで欲しい。

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最終更新:8/8(火) 23:29
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