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伊藤淳史&新川優愛の『脳にスマホが埋められた!』~SF&コメディタッチ でも、ちょっと深くて泣ける秀逸なヒューマンドラマ~

8/8(火) 19:51配信

トレンドニュース(GYAO)

日本テレビ系列で木曜日の夜10時59分から放送の『脳にスマホが埋められた!』。これまで5話までが放送され、そろそろ全体の折り返し地点と思われる。
番組ホームページによれば、「アパレル企業に勤めるリストラ候補の主人公。彼の脳がある日突然スマホのようになり、自分と無関係な社内のさまざまなトラブルに巻き込まれる、一話完結のSFヒューマンドラマ」とある。

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■スマホが埋め込まれた人間の存在する世界とは?

最初に番組タイトルを聞いた時に思い浮かんだのは、『トータル・リコール』(2012年公開、コリン・ファレル主演)の、手のひらに埋め込まれた携帯電話だった。
この映画は、1990年公開のアーノルド・シュワルツェネッガー主演『トータル・リコール』のリメイク版。記憶を買ってバーチャル旅行をするまさにその時、現実だと思っていた植えつけられた記憶の下から、部分的に本当の記憶がよみがえり、本当の自分を探しつつ見えざる敵と対峙(たいじ)する、といういかにもSF的なストーリー展開が筆者の大のお気に入りだった。
物語の中では、登場人物が手を耳にかざして通話を行い、またガラスに手を触れると、ガラスが即席のモニターとなり、さまざまな映像やデータが映し出されていた。VR(バーチャルリアリティー)やウェアラブルが実現している現在、脳にスマホ(端末)を埋め込むと、どこまで世界が拡張するのか、期待に胸が膨らんだ。

■現代版透視能力? 読心術?

実際に番組を見ると、予想の斜め上を行っていた。
何と脳にスマホを埋め込まれた“スマホ人間“は、他人のスマホ(の画面)が見えてしまうのである。現代のスマホが持つ機能のうち、脳内スマホで扱われているのはほとんどが映像の投影で、唯一の例外が、近くにいる同じスマホ人間の位置を3次元メッシュに示すことであったが、投影されていたのは目の前の他人のスマホ画面。

リアリティを出すためか、他人のスマホ画面は、主人公側から見ると裏側になるので、吹き出しのメッセージが鏡文字になっていた芸の細かさに感心した。どうやらスマホ人間は、他人のスマホをのぞき見したり、他人のチャット“ニャイン“にメッセージを送ったりすることはできても、他人のスマホの操作まではできないようだ。とはいえ、他人の極めて個人的なツールであるスマホをのぞけるのだから、一般人に比べ限りなく優位の種になったわけである。

ちなみに脳内でなければ、他人のスマホを見ることは現代でも可能である。
例えばコールセンターで働くオペレータのPC画面を、スーパーバイザーが遠隔で、リアルタイムにチェックするということは普通に行われている。またアメリカの国防総省あたりは、要人だけでなく、地球上の全通話とメールテキストを傍受しているというのもおそらく都市伝説ではない。

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