ここから本文です

相次ぐ業務停止命令で揺れる(株)みんなのクレジット

8/8(火) 16:00配信

東京商工リサーチ

ソーシャルレンディングで集めた34億円の行方は?

 投資家から資金を集めて事業資金を貸し出すソーシャルレンディング事業で急成長した(株)みんなのクレジット(TSR企業コード:014882639、渋谷区、阿藤豊社長、以下みんクレ)が揺れている。
 今年3月に関東財務局から金融商品取引法に基づく1カ月間の業務停止命令と業務改善命令を受けた。業務停止命令の期間終了後も、「内部管理態勢が整うまで」として新規ローンファンドの募集や新規投資の申込み等を自主的に休業している。ところが、追い打ちをかけるように8月2日に今度は東京都から貸金業法に基づく業務停止処分(1カ月)と業務改善命令を受けた。
 みんクレが集めた投資額は総額約34億円。相次ぐ不祥事で、数千人とみられる投資家は投資資金の償還の行方を固唾を飲んで見守っている。

 ソーシャルレンディングとはクラウドファンディングの一形態。ウェブサイト上で不特定多数の投資家に出資を募り、事業資金などに貸し出す融資仲介事業のことだ。欧米から広がり、最近は日本でも事業化に乗り出す企業が増えている。貸し手となる投資家はファンドに出資し、所定の利回り(配当)を得て、償還期日に投資資金を回収できる仕組みになっている。
 日本ではソーシャルレンディング事業は貸金業の登録が必要だ。不特定多数から資金を集め、融資や出資の仲介を行うため、第2種金融商品取引業の登録も必要になる。みんクレの設立は2015年5月。貸金業の登録が同年11月で、勧誘などの実質的な業務は2016年4月にスタートしたばかりの新興企業だ。
 同社の特徴は、高額利回りの投資商品に尽きる。「不動産ローンファンド」や「中小企業支援ローンファンド」等の商品名でファンドの出資者を勧誘していた。手掛けていたファンドの中には10%以上の高額利回りをうたい文句にした投資商品もあった。投資商品を申し込むと得られるキャッシュバックのキャンペーンなども多用。こうした営業施策で急激に顧客(投資家)を獲得していった。

1/3ページ