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ウッズ再現の異次元61、松山絶好調“後遺症”克服

8/8(火) 10:14配信

日刊スポーツ

<米男子ゴルフ:世界選手権シリーズ ブリヂストン招待>◇最終日◇6日(日本時間7日)◇オハイオ州ファイアストーンCC(7400ヤード、パー70)◇賞金総額975万ドル(約10億7000万円)優勝166万ドル(約1億8300万円)

【写真】松山英樹 獲得賞金、ポイントでもトップに

 松山英樹(25=LEXUS)が、タイガー・ウッズ(米国)に肩を並べた。1イーグル、7バーディーで13年のウッズらが記録した大会記録に並ぶ「61」をマークし、通算16アンダーの264で今季3勝目。米ツアー通算100試合目で昨年10月のHSBCチャンピオンズ以来の世界選手権シリーズ2勝目を挙げ、自身の持つ日本勢の通算最多勝利数も「5」に伸ばした。勢いのまま10日開幕の今季メジャー最終戦、全米プロ選手権(ノースカロライナ州クウェイルホローC)に臨む。

 優勝争いの中、松山は4年前に「次元が違う」と言った数字を見ていた。「最後3つ取れば、そのスコア(61)になるとは思ってました」。まずツアー最長667ヤードの「モンスター」16番はサンドウエッジの絶妙なスピンコントロールで攻略。続く17番も取った時、進藤大典キャディー(37)は思ったという。「英樹、タイガーに並んでよ」。18番は「ああいう球を打ちたくて練習している」という完璧なドライバーショット。最後は3メートルを沈め、相棒の願いもかなえてみせた。

 米ツアー自己ベストの「61」をこの舞台で出すことに意味がある。13年大会で同組だったウッズに目の前で見せつけられた。「小学生とプロがやっているような感じ」。当時受けた衝撃の分だけ、喜びは大きい。「あの時はこのコースで『61』とか信じられないと思っていたけど、自分の力が少しずつついてきて、今日そういうプレーができてうれしい」と素直に喜んだ。

 昨年10月に続く世界選手権シリーズ2勝目。終わってみれば同じ圧勝でも、中身はまるで違う。開幕前、日本オープンから世界中で勝ちまくった当時のことを「パターは90点くらいじゃない? ショットは60点、50点くらい。もうちょっと良かったかな。今からすると(状態は)100点じゃないかな」と振り返っていた。優勝会見では「あの3カ月くらい、もっと自分ができると思っていればうまくいっていたけど、そうじゃなくなった時に、その反動が大きかった」とも分析。人知れず、絶好調の“後遺症”に苦しんでいた時期もあった。

 技術に納得できない今週は、メンタルを操ってカバーした。「谷さん(谷原)と練習ラウンドをしたり、DJ(D・ジョンソン)と回ったりして、波を立てずにやってるなと。メンタルをコントロールして、あまり気持ちが“ハイ”にならないようにしたら良かった」。16番で図らずも目に入ってしまうまで、あえてリーダーボードも見なかった。

 全米プロにも力みはない。「(精神の)バランスはすごく難しい」としつつ「今週は自分に期待せずにやったらうまくいった。来週もあまり自分に期待せずにやれたら良くなるんじゃないかな」。怪物が大一番を前に新境地を切り開いた。【亀山泰宏】

 ◆13年大会VTR 予選組み合わせで、世界ランク1位のウッズと松山英樹がペアに。同年に海外メジャー2戦連続トップテン入りした松山の実力が評価され、初の同組でラウンド。特に第2日にはウッズが爆発。1番でバーディー発進し、2番パー5でイーグルを奪うなど、1イーグル、7バーディーの61というコースレコードをマーク。松山は3バーディー、1ボギーの68。その勢いのままウッズは通算15アンダーで大会8回目の優勝。松山は通算1オーバーの21位だった。

 ◆世界選手権シリーズ 世界の男子主要ツアー(米、欧州、日本、オーストラリアなど)による国際ゴルフツアー連盟が99年に創設。出場選手は世界ランキングなどで決まる。賞金はメジャーに近い高額に設定され、米ツアーでは勝者に3季分のシードが与えられる。16~17年シーズンはブリヂストン招待が最後で、昨年10月にHSBCチャンピオンズ(上海)、今年3月にメキシコ選手権(メキシコ市郊外)とデル・マッチプレー(米テキサス州)が既に開催。

最終更新:8/8(火) 11:41
日刊スポーツ