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トランプ「リアル・ニュース」は「フェイク」ばかり 「宿敵」ワシントン・ポストが攻撃

8/9(水) 17:33配信

J-CASTニュース

 自らに批判的な報道を「フェイク・ニュース」呼ばわりしている米国のトランプ大統領が、2017年8月6日(米東部時間)フェイスブック上で「リアル・ニュース」なる動画を打ち出した。

 CNNでトランプ氏支持派として知られてきたコメンテーター、カイリー・マッキーナニー氏(29)が共和党全国委員会 (RNC)に移籍し、ニュース番組風の動画で「移民の増加は米国人労働者の賃金を下げてきた」といった典型的な「トランプ節」を展開したのだ。だが、トランプ氏が敵視してきたワシントン・ポストからは、早くも「リアル・ニュース」の内容が間違いだらけだという指摘が出ている。

■「トランプ大統領は、明らかに経済を正しい方向に戻している」

 動画の長さは約1分30秒で、週刊ニュースを扱う番組風に「雇用統計」「移民規制法」「ベトナム戦争功労者らの表彰」の3つのテーマを扱ったが、早くも正確さに疑問が出ている。

 動画では、雇用統計について、

  「7月の雇用統計によると、予想を上回る20万9000人の雇用が増えた。就任以来、トランプ大統領は100万人以上の雇用を創出した。失業率は16年ぶりの低水準で、消費者景気は16年ぶりの高水準。ダウ平均は最高値を更新し続けている」

などと事実関係を説明し、

  「トランプ大統領は、明らかに経済を正しい方向に戻している」

と成果を強調した。これに対してワシントン・ポストは、(1)20万9000人の雇用が増えた(2)就任以来100万人以上の雇用を創出した(3)失業率が01年以来の16年ぶりの低水準、といった点に誤りはないとしながらも、「トランプ大統領は、明らかに経済を正しい方向に戻している」という主張には異議を唱えている。

オバマ政権末期の方が増加幅が大きい

 米労働統計局の統計では、トランプ氏の大統領就任後の6か月で増えた雇用は107万人。ところが、オバマ政権の最後の6か月で増えた雇用は108万人で、トランプ政権よりもわずかに多い。そのため「雇用情勢はオバマ政権末期の状況が続いている」に過ぎず、雇用創出はトランプ政権の成果ではない、というわけだ。

 「消費者景気は16年ぶりの高水準」という点にも「裏付けがない」と指摘。米民間調査機関「コンファレンスボード」が7月25日に発表した7月の米消費者信頼感指数のうち、「現況指数」が16年ぶりに高水準だった。トランプ氏側の動画ではデータの出典がないため正確なことは分からないが、この「現況指数」を念頭に置いていた可能性もある。ワシントン・ポストは、ミシガン大学が1952年から調査している消費者信頼感指数では、9か月ぶりの低水準だと指摘。トランプ政権になって「(16年ぶりではなく)13年ぶり」の高水準に達したのも事実だが、オバマ政権でもほぼ同じ水準まで高くなっていたとした。つまり、(1)トランプ政権下の足元の数字は低水準(2)高水準の時期もあったが、それはオバマ政権の成果であってトランプ政権の成果ではない、というわけだ。

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最終更新:8/9(水) 17:33
J-CASTニュース