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夏巡業合流決定 稀勢の里の決断は吉か凶か

8/9(水) 16:45配信

東スポWeb

 大相撲の夏巡業を休場中の横綱稀勢の里(31=田子ノ浦)が10日に茨城・日立市で行われる巡業から合流することになった。左腕のケガの影響で本場所は2場所連続で途中休場。7月場所では新たに左足首を負傷した。横綱審議委員会からは秋場所(9月10日初日、東京・両国国技館)の休場を勧告される中、あくまで稀勢の里は出場を目指す構え。和製横綱の選択はあまりに“危険な賭け”となりそうだ。

 師匠の田子ノ浦親方(41=元幕内隆の鶴)が8日、都内の巡業先で取材に応じ、10日の日立巡業から合流する稀勢の里について「部屋にいても稽古にならない。こちら(巡業)に来てやる。本人は『できることをやりたい』と言っていた。筋力を上げていかないといけない。体を動かしながらやっていく」と明かした。

 また、14日に岩手・釜石市で行われる東日本大震災の復興土俵入りに参加することも決まった。稀勢の里は新横綱として臨んだ3月場所で左腕を痛めたため、4月の春巡業を全休。横綱となってからは初めての巡業参加となる。稀勢の里の合流は10日以降の巡業の勧進元にとっても、万々歳に違いない。事前のチケット販売の段階から和製横綱の参加が大々的にPRされていたためだ。

 その一方で、稀勢の里の今回の決断が角界内に新たな波紋を広げている。直近2場所では左腕にケガを抱えながら強行出場し、いずれも途中休場に追い込まれているからだ。しかも、7月場所では新たに左足首を負傷。場所後の横審の会合では各委員の間で「万全でない場合は秋場所を休んだほうがいい」と完治の最優先を求める意見が大半を占めた。

 そのような経緯があるだけに「ここで無理をする必要があるのか。巡業に出れば、かえって秋場所が休みづらくなってしまう」(角界関係者)などと危惧されているのだ。日本相撲協会の八角理事長(54=元横綱北勝海)も7月場所で稀勢の里の途中休場が決まると次のように話していた。「休む勇気も横綱の責任。中途半場な状態で出てきてはいけない」

 周囲の誰もが万全な状態での復帰を求めている状況。それが秋場所で再び途中休場の事態となれば、今回の巡業参加のタイミングにも疑問符が付けられかねない。来場所の内容次第では進退問題に発展する可能性もある。果たして、和製横綱の決断は吉と出るのか、凶と出るのか。今後の動向から目が離せない。

最終更新:8/9(水) 16:45
東スポWeb

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