ここから本文です

<青酸連続殺人>検察側「遺産目当て」 弁護側「証拠ない」

8/9(水) 12:43配信

毎日新聞

 近畿3府県で起きた青酸化合物による連続殺人事件で、男性4人に対する殺人などの罪に問われた筧(かけひ)千佐子被告(70)=京都府向日市=の裁判員裁判が9日、京都地裁(中川綾子裁判長)であった。内縁の夫の本田正徳さん(当時71歳)=大阪府貝塚市=が死亡した事件の中間論告で、検察側は「本田さんに自殺の兆候はなく、千佐子被告が遺産目当てに毒殺した」と主張。弁護側は中間弁論で「殺害した証拠がない」などとして無罪を訴えた。

 起訴状などによると、千佐子被告は全財産を譲る内容の公正証書を本田さんに作成させた上で、2012年3月、貝塚市の喫茶店で青酸を飲ませて殺害したとされる。本田さんはバイクを運転中に転倒し、病院で死亡した。

 検察側は、病死と当初判断された本田さんの血液などを調べ直し、青酸を検出したと説明。死亡直前に千佐子被告が本田さんと喫茶店で会ったことも供述調書などで立証されているとし、「怪しまれず青酸を飲ませられたのは、親しい立場にあった千佐子被告だけ」などと強調した。

 一方、弁護側は、千佐子被告が殺害を認めたとされる捜査段階の供述などについて「(認知症の影響で)誘導されれば簡単に発言が二転三転し、事実認定するのは危うい」と指摘。喫茶店で2人が会っていたという検察側の主張も「単なる推測」と反論した。

 25日からは知人の末広利明さん(死亡時79歳)=神戸市北区=に対する強盗殺人未遂事件の審理が始まる。【飼手勇介、中津川甫】

最終更新:8/9(水) 12:43
毎日新聞