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高知名物「謝る電車」、夏にはもっと謝る? そのワケは

8/9(水) 6:20配信

乗りものニュース

夏は「申し訳ございません」

 高知市とその近郊を走るとさでん交通の路面電車は、行先表示に「ごめん」という文字が表示されることがあります。

【写真】「謝る電車」の車内では…

 これは、路線の東側の終点である後免町(ごめんまち。高知県南国市)行きの電車で、行先を「ごめん」とひらがなで表示しているため。車両によっては「ごめん」と筆文字で書かれた板も付けられ、「ごめん」「ごめん」と二重に謝っているように見えます。

 近年はさらに、一部車両で本当にお詫び文が車体に掲示されています。いわく「申し訳ございません この電車は冷房車ではありません」。掲示の背景をとさでん交通に聞きました。

――非冷房車のお詫び文はどの車両に掲示されているのでしょうか?

(1950年代に製造された)200形電車の非冷房車12両で実施しており、通常の営業に使用されるワンマン電車全58両のうち21パーセントに相当します。社員の発案で2015年7月から始めました。掲示期間は年によっても異なりますが、暑さを感じる6月から10月のあいだです。

――掲示までは何か対策をしていたのでしょうか?

 特に行っていませんでしたが、「申し訳ございません」掲示と同時期から、200形非冷房車の車内でうちわの配布も始めました。

お詫び掲示で不満も解消? 冷房化なるか

――掲示をしてからの乗客の反応はいかがでしょうか?

 到着した電車が冷房車でないことで、お客様に大変ご迷惑をおかけしていましたが、掲示によってお客さまに「この電車には冷房装置がない」とあらかじめ承知していただけるようになり、苦情もなくなりました。

――非冷房車は今後、冷房化していくのでしょうか?

 現在のところ、その予定はございません。日々の運用においては、冷房車を優先的に運行し、それらが検査に入っている場合や朝ラッシュ時、繁忙日など、台数が必要な場合の補助として非冷房車を運行しています。また、新車導入の際には冷房車を導入し、冷房化率のアップを図ります。

※ ※ ※

 ちなみに、東端の「ごめん」行きに対し、西端の伊野(高知県いの町)行きの電車には「いの」と、こちらもひらがなで行先が表示されます。地元ではこれをもじって「ごめん、ごめん、いいの、いいの」というフレーズがパッケージに書かれた「土電せんべい」も売られています。この「土電(とでん)」は、とさでん交通の前身である土佐電気鉄道の略称です。

乗りものニュース編集部